Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第27回:エージェント同士の連携術──交渉・知識共有・協調とは?

Hello there, ('ω')ノ

エージェント型AIが複数で動く場面が増えています。 ですが、ただ「同時に動いているだけ」では、真の意味でのチームとはいえません。

人間のチームがうまく回るには:

  • 仕事を分け合うだけでなく
  • 状況を共有し、
  • 必要に応じて話し合い、
  • 困っていたら助け合う

──そんな柔軟な関係性が必要ですよね。

同じことがAIエージェント同士にも求められているのです。 今回は、エージェント連携における基本スキルである:

  • 🤝 交渉(Negotiation)
  • 📤 知識共有(Knowledge Sharing)
  • 🤖 協調(Coordination)

──についてやさしく解説します。


🤝 1. 交渉(Negotiation):タスクの分担や再調整

「自分でできない」「忙しい」「そっちの方が得意でしょ?」というやり取り

エージェント同士が、お互いの役割や負荷を見て柔軟に仕事の調整を行う機能です。

✅ 例:

  • 文章生成AI:「この調査、時間がかかりそう…分析担当に任せたほうがいいかも」
  • 分析AI:「OK、代わりにやるよ。あなたは構成を考えて」

このような“AI同士の合意”によって、より効率的な分担が実現します。


📤 2. 知識共有(Knowledge Sharing):お互いの視点を活かす

「自分が見つけた情報」「得られた結果」をチームで共有する

1つのAIが得た知識や推論結果を他のエージェントに渡すことで、チーム全体の知識力が底上げされます

✅ 例:

  • データ収集AI:「この業界の売上動向、見つけたよ」
  • レポート作成AI:「それ、参考にして文章にまとめるね」

知識共有があることで、重複作業を避けたり、精度を高めたりできます。


🤖 3. 協調(Coordination):順序やタイミングを合わせて動く

「今動くべき?」「先にあの処理が必要?」を調整する

複数のエージェントが勝手に動くと、順序がめちゃくちゃになったり、同じことを2回やったりする恐れがあります。

✅ 協調のための技術:

  • タスクの順序制御(フロー制御、状態遷移)
  • トリガー条件の設定(Aが終わったらBを実行)
  • フィードバックループの設計(中間報告→次の処理)

📘 例:

  1. チケット予約AI → 完了報告
  2. その後にカレンダー登録AIが起動 → こうした**「連携のリズム」**が協調です。

🧠 3つのスキルの違いと連携図(テキスト版)

┌─────────────┐
│   AI①(情報収集)   │
└─────────────┘
        │
        ▼(知識共有)
┌─────────────┐
│   AI②(要約・分析) │
└─────────────┘
        │
        ▼(交渉:タスク分担)
┌─────────────┐
│   AI③(レポート生成)│
└─────────────┘
        ↑
        │(協調:順序制御)
    タスク完了トリガー

✍️ まとめ

  • 交渉(Negotiation):タスクを譲ったり、引き受けたり、動的に調整する力
  • 知識共有(Knowledge Sharing):得た情報を他エージェントと共有し、全体の知識を底上げ
  • 協調(Coordination):手順やタイミングを合わせて、衝突のない連携を実現

この3つが揃うことで、AIエージェント同士が“ただ並列で動く”から“チームとして連携する”存在へと進化します。

Best regards, (^^ゞ