Hello there, ('ω')ノ
RAG導入が成功しても、「使われなくなる」ことがある…
RAG(検索拡張型生成)を導入した企業でよくあるのが、
最初は盛り上がったけど、いつの間にか使われなくなった…というパターン。
その原因は、シンプルです:
✅ 作る人はいたけど、育てる人がいなかった。
RAGは一度作って終わりではなく、
データ・プロンプト・ユーザー体験を継続的に改善する“運用型AI”なんです。
今回は、「誰が」「どのように」RAGを育てていくかを考えるための、チーム設計のコツをご紹介します。
💡 RAGを育てる3つの役割
RAG導入後、定着・進化させるには最低限この3つの視点が必要です:
役割 | 主な仕事 | 向いている人 |
---|---|---|
① 情報整備係(ナレッジ整備) | データを集め、整え、更新する | 総務・人事・部門リーダーなど |
② モデル運用係(AIの動き管理) | プロンプト調整、精度改善、エラー対応 | 情シス・DX担当・AI推進チーム |
③ ユーザー推進係(現場活用促進) | 教育・社内展開・フィードバック収集 | 教育・現場リーダー・CS部門など |
📌 すべてを1人が担当する必要はありません。
重要なのは、「誰が何をやるか」が明確になっていることです!
🧭 チームづくりの実践ステップ
✅ ステップ①:「小さな運用チーム」をつくる
最初は兼務でも構いません。
以下のような構成で2〜4名の“育成チーム”を組むのが理想です。
メンバー | 役割 |
---|---|
情シス or DX推進 | 技術面の運用・改善対応 |
業務部門担当 | 業務ナレッジの提供・文書整備 |
利用部門代表 | ユーザー目線での声を届ける |
マネージャー | 成果報告や全社展開の判断者 |
✅ ステップ②:「月1レビュー&改善」を習慣にする
- 利用ログをチェック(どんな質問が来ている?)
- 間違った回答がないかチェック
- 利用率が下がってないかチェック
- 新たに追加すべき文書があるか確認
➡ 改善は毎月1つでOK。“育てる”前提の定例運用が何より大事!
✅ ステップ③:「ユーザーからの声」を拾う仕組みをつくる
方法 | 解説 |
---|---|
チャットUIに「👍👎ボタン」 | 回答ごとに満足度を記録 |
利用後アンケート | 月に1度「使ってどうだったか」を確認 |
「この文書も入れて!」ボタン | ナレッジ拡充につながるリクエスト導線を設置 |
📌 現場からの声=RAG成長の材料そのもの! 集め方をルール化しておきましょう。
🛠 チームで分担すべき“RAG育成タスク”例
項目 | 担当 | 頻度 | ツール例 |
---|---|---|---|
文書の更新チェック | 業務部門 | 月1回 | Google Sheets、Doc管理台帳 |
プロンプト改善 | 情シス / AI担当 | 随時 | VS Code, LangChain |
ハルシネーション検出 | モデル運用係 | 月1回 | ragas, Helicone |
評価レポート作成 | マネージャー | 四半期 | PowerPoint, Notion |
ユーザーサポート | 利用部門代表 | 常時 | チャットボット、FAQページ |
✅ よくある落とし穴とその対策
課題 | 対策 |
---|---|
担当が不明確で放置される | 最初に役割分担表を作成して合意する |
ユーザーからの声が集まらない | UIに簡単なフィードバック機能を組み込む |
運用が属人化 | 定例会議+ドキュメント化でチーム全体にナレッジを残す |
RAGに何を期待するかバラバラ | 目的・KPIを明文化(例:「誤答率10%以下」など) |
🎯 まとめ:「RAGは技術」ではなく「組織で育てる資産」
- RAGは“入れること”よりも、“育てていくこと”が重要
- 情報・技術・ユーザー体験の3つを支えるチーム作りがカギ
- 小さく始めて、少しずつ“チーム内の共通認識と習慣”を育てていこう!
Best regards, (^^ゞ