Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第31回:人材育成・研修での活用方法とは?

Hello there, ('ω')ノ

教える手間、伝わる難しさ、解決できますか?

新人研修・中途社員のキャッチアップ・全社研修…。
人材育成の現場では、こんな悩みがよく聞かれます。

  • 「同じ質問を毎年、何度も受ける…」
  • 「研修資料が多すぎて、どこを見ればいいか分からない」
  • 「質問しづらい雰囲気があり、理解が進みにくい」

そこで注目されているのが、RAG(検索拡張型生成)による「AIによる社内ナレッジ活用」です。

“質問すれば、すぐに答えてくれるAIの先輩”を社内に持てるとしたらどうでしょう?


💡 なぜRAGが人材育成と相性がいいのか?

観点 RAGの強み
情報の整備 すでにあるマニュアルやFAQを活用できる
質問対応 教材や社内規程から、根拠に基づいた回答を提示できる
使いやすさ チャット形式で気軽に質問できる
個別対応 一人ひとりのペース・関心に応じた情報提供が可能

📌 RAGなら「聞きづらいことをいつでも聞ける」環境がつくれます!


🎓 活用シーン別の具体例


✅ 新人研修のサポートAI

  • 🗂 対象データ:入社ガイド、就業規則、社内ルール集
  • 💬 利用例:「休暇の申請ってどこからやるんですか?」
    👉 RAGが該当マニュアルから正確に回答+出典を明示

✅ OJT中のナレッジ検索

  • 🗂 対象データ:業務マニュアル、手順書、Q&A集
  • 💬 利用例:「この請求処理、どのタイミングでやるんでしたっけ?」
    👉 RAGが対象業務の手順書を意味検索して該当箇所を要約

✅ 自律学習を支援するAIメンター

  • 🗂 対象データ:過去研修資料、eラーニング教材、社内ノウハウ
  • 💬 利用例:「ビジネスマナーについてざっくり教えて」
    👉 複数資料から要点をピックアップし、やさしく説明

📌「自分で探すのは難しいけど、聞けば出てくる」体験ができます!


🛠 RAG導入のステップ(育成活用編)

  1. 育成で使いたい資料を集める(PDF, Word, PPT など)
  2. チャンク化+ベクトル化してRAGに登録
  3. 「質問→検索→回答」までのフローを設計
  4. プロンプトを調整して、受講者に合わせた出力へ
  5. テスト運用&フィードバックで改善

✏️ プロンプト例:研修中の質問対応AI

あなたは新入社員の質問に答える社内AIアシスタントです。  
以下の社内資料をもとに、質問にわかりやすく答えてください。

【条件】  
・初心者向けにやさしく説明する  
・根拠となる資料名とページ(または章)を明示する  
・200文字以内で、箇条書きでもOK

📈 効果とメリットまとめ

項目 効果
🧠 理解度向上 “聞きたいときに聞ける”から、自主学習が促進される
📥 教える工数削減 同じ質問への繰り返し対応が不要に
📚 ナレッジ資産の再利用 これまでの研修資料やマニュアルが“生きた教材”に変わる
🙆‍♀️ 質問しやすい空気 AIなら遠慮せず、何度でも聞ける!

💬 よくあるQ&A


Q. 人が教える意味がなくなるのでは?

👉 AIはあくまで“基礎・定型の質問対応”に特化
OJTや価値観の共有など、人にしかできない育成がむしろ活きてきます。


Q. どこまで正確なことを教えてくれる?

👉 教材やマニュアルなど“正しい情報”を事前に与えることで、根拠のある回答が可能になります。
出典を明示する設計にすれば、確認・訂正もしやすいです。


🏁 小さく始めるには?

ステップ 内容
① 研修資料を1つ選ぶ 例:入社ガイド/人事ルール/ITハンドブックなど
② ChatPDFやChatGPTで試す 資料をアップして質問してみる
③ 回答の質や表現をレビュー 実用性をチェックし、プロンプトを改善
④ 社内PoCとして部門展開 教育担当者と協力して展開へ!

まとめ:RAGは“育成の伴走者”になれる

  • RAGを使えば、研修資料を元に質問に即答できる「社内AIチューター」が作れる
  • 質問しやすさ、対応の正確性、ナレッジの有効活用が実現
  • 小さく始めて、研修→OJT→全社育成へと展開できる
  • 人が行う教育との役割分担を明確にすることで、育成全体の質が向上

Best regards, (^^ゞ