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データ分析において、「データがどのように整理されているか」は非常に重要なポイントです。 複雑なデータベースでも、ある一定の「型」に従って整理されていることが多く、 それがいわゆる「スキーマ(schema)」と呼ばれるものです。
✅ スキーマって何?
スキーマ(schema) とは、ざっくり言えば「データベースの設計図」のようなものです。
- どんな表(テーブル)があるのか
- それぞれの表がどうつながっているのか
- どの列がキー(識別子)なのか
…といった構造やルールを視覚的に表現したものです。
⭐ スター型スキーマとは?
スター型スキーマ(Star Schema)は、中心にひとつの「主テーブル(ファクトテーブル)」があり、 その周りに複数の「補助テーブル(ディメンションテーブル)」が放射状に並んでいる構造です。
見た目が“星(スター)”の形に見えることから、そう呼ばれています。
🔷 図でイメージすると…
顧客テーブル ↑ 商品 ← 売上テーブル → 日付 ↓ 店舗テーブル
この中央の「売上テーブル」が主テーブル(ファクトテーブル)で、 周囲の「商品」「顧客」「日付」「店舗」が補助テーブル(ディメンション)です。
🧩 各テーブルの役割
テーブル | 役割 |
---|---|
主テーブル(ファクト) | 実績データ(例:売上、数量などの数値)を記録する |
補助テーブル(ディメンション) | 説明情報(例:商品名、顧客属性、日付など)を持つ |
例:
「売上テーブル」にある“顧客ID”を使って、「顧客テーブル」から名前や年齢を参照する、という使い方です。
✅ スター型スキーマの特徴とメリット
✔ 特徴
- 中心のテーブルから、放射状に各テーブルが接続されている
- 各補助テーブルは、主テーブルとキーで接続されている
- テーブル構造がシンプルで視覚的に理解しやすい
✔ メリット
- 分析処理が高速
- クエリ(SQL文)が書きやすい
- 初心者や非エンジニアにも扱いやすい構造
- BIツール(例:Power BI, Tableau)との相性も抜群
✔ デメリット
- 同じ情報が複数の場所に重複して保存される(=冗長性が高い)
- 大規模なデータには非効率な場合もある
📊 スター型の具体例(売上データ)
中央にある主テーブル:
売上ID | 顧客ID | 商品ID | 店舗ID | 日付ID | 売上金額 |
---|---|---|---|---|---|
1001 | A001 | P001 | S001 | D2025 | 1200 |
補助テーブルの一部(例:顧客テーブル):
顧客ID | 名前 | 年齢 | 地域 |
---|---|---|---|
A001 | 田中 | 34 | 東京 |
▶ 分析時には「売上テーブル」と「顧客テーブル」をJOIN(結合)して、 「東京に住む30代の顧客の売上は?」といった分析が可能になります。
👩💼 スター型はどんな場面で使うの?
スター型スキーマは、次のような用途に特に向いています:
- ✅ BIツールでのダッシュボード作成
- ✅ マーケティングレポート
- ✅ 顧客ごとの売上分析
- ✅ 商品別の月次集計
特に「誰でも簡単にレポートを作れる仕組みをつくりたい」という場面では、スター型が最適です。
✨ まとめ:スター型は「わかりやすさ」と「スピード」が魅力
項目 | 内容 |
---|---|
スター型とは | 主テーブルを中心に、補助テーブルが放射状に接続された構造 |
特徴 | シンプルで初心者向き、クエリが書きやすい |
向いている場面 | レポート作成、ダッシュボード分析など |
スター型スキーマは、構造が明快な「データ分析の入門設計図」とも言えます。
Best regards, (^^ゞ