Hello there, ('ω')ノ
データベースや分析の話になると、よく出てくる用語に「OLAP(オーラップ)」と「OLTP(オーエルティーピー)」があります。 一見似ていますが、この2つは目的も、得意な処理もまったく異なるシステム構造です。
簡単に言うと:
- OLTP:日々の取引や業務処理向き(リアルタイム)
- OLAP:データを集計して分析するためのしくみ
✅ OLTPとは?:日々の取引を正確に処理する仕組み
OLTP(Online Transaction Processing)は、日本語で「オンライン取引処理」。 日々の業務処理をリアルタイムで正確に行うためのシステムです。
🔸 具体的な例:
- レジでの会計処理
- 銀行の口座引き落とし
- ショッピングサイトでの注文受付
- 勤怠システムへの打刻
🧰 特徴まとめ:
項目 | 内容 |
---|---|
主な目的 | データを即時に書き込むこと(更新・登録) |
特徴 | 少量のデータを頻繁に処理/正確性が最重要 |
DB設計 | 第3正規形などで、無駄なく効率的に格納 |
使用者 | 現場オペレーター、システム |
✅ OLAPとは?:集計して深く分析する仕組み
OLAP(Online Analytical Processing)は、「オンライン分析処理」のこと。 多くのデータをまとめて集計し、傾向を見たり意思決定に活かすためのしくみです。
🔸 具体的な例:
- 売上の月次集計レポート
- 地域別の購買傾向の分析
- 顧客セグメント別の売上比較
- 年間トレンド分析や予測
🧰 特徴まとめ:
項目 | 内容 |
---|---|
主な目的 | データを読み込んで分析すること(集計・可視化) |
特徴 | 大量のデータを一括処理/速度重視(リアルタイム性は低め) |
DB設計 | データウェアハウス(DWH)に適した設計(スター型など) |
使用者 | 分析担当者、経営層、マーケティング部門など |
📊 OLTPとOLAPの違いを図で比較!
項目 | OLTP | OLAP |
---|---|---|
目的 | 処理・記録 | 分析・可視化 |
データ量 | 少量(1件ずつ) | 大量(まとめて処理) |
操作内容 | 登録・更新・削除が中心 | 読み取り(SELECT)中心 |
処理速度 | 瞬時(秒単位) | 分単位〜でもOK |
DB構造 | 第3正規形で効率化 | スター型・スノーフレーク型で分析用に整備 |
使用者 | 現場担当者 | 分析者・意思決定者 |
例 | ECサイト注文処理、勤怠記録 | 売上ダッシュボード、月次レポート作成 |
📦 OLTPとOLAPは「役割分担」が基本!
1つのデータベースで両方を兼ねるのは難しく、通常は分けて設計します:
🧭 理想的な流れ(例)
[OLTPシステム(注文・会計・入力)] ↓(ETLまたはELTで定期転送) [OLAP用のデータウェアハウス(DWH)] ↓ [BIツールで集計・分析・可視化]
→ これにより、現場の処理速度も、分析の自由度も両立できます!
🧠 実務での使い分け例
シーン | 使用する処理 | 理由 |
---|---|---|
顧客がECサイトで注文 | OLTP | 即時処理が必要だから |
経営層が月次売上を確認 | OLAP | データをまとめて集計して見たいから |
店舗の在庫をリアルタイム表示 | OLTP | 更新が頻繁で正確さが重要だから |
地域ごとの購買傾向を分析 | OLAP | 複数の項目を一括で分析したいから |
✅ まとめ:OLTPは「記録」、OLAPは「分析」
覚えておきたいこと | 内容 |
---|---|
OLTP | 日々の業務処理を正確にこなす |
OLAP | まとめたデータを深く分析する |
両方大事 | 処理の役割が違うだけで、どちらも必要 |
組み合わせがカギ | ETL/ELTでつなぐことで、全体最適が実現! |
Best regards, (^^ゞ