Shikata Ga Nai

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第5回:データの基礎用語:構造化 vs 非構造化とは?

Hello there, ('ω')ノ

データ分析の世界に入ると、必ず出てくる用語があります。それが、

「構造化データ(Structured Data)」と「非構造化データ(Unstructured Data)」

この2つの違いを理解することは、データの集め方・扱い方・保存方法・分析手法すべての出発点になります。

今回はこの「構造化/非構造化データとは何か?」を、初心者にもわかりやすく、身近な例でご説明します。


✅ 構造化データとは?

構造化データとは、一定のルールに沿って、整理整頓されたデータのことです。 データベースやスプレッドシートでよく見る、行と列で構成された「表(テーブル)」が代表例です。

🔷 特徴

  • 各データは「列(変数)」と「行(レコード)」に分けられている
  • 項目名やデータ型(数字・文字・日付など)が決まっている
  • 検索や集計、分析がしやすい

🔍 例:売上管理表(ExcelやGoogleスプレッドシート)

注文番号 日付 商品名 単価 個数 合計金額
0001 2025/06/01 ボールペン 120 5 600
0002 2025/06/01 ノート 300 2 600

これがまさに構造化データ。列ごとに役割が決まっていて、データベースでもそのまま使えます。


✅ 非構造化データとは?

一方、非構造化データとは、一定の型が決まっておらず、自由な形式で保存されたデータです。 一見するとバラバラで、表にしにくいデータがこれにあたります。

🔶 代表的な例

  • 音声(録音ファイル)
  • 動画(プレゼン録画、YouTube動画など)
  • 画像(写真、スキャンデータ)
  • テキスト(メール本文、SNS投稿)
  • センサーログや機械データ(IoT機器など)

これらのデータは、単純に「表の行と列」に分けるのが難しいため、直接的な集計や検索ができません。


🆚 両者の違いを一言で

項目 構造化データ 非構造化データ
形式 表形式(テーブル) 自由形式(文章、画像など)
保存方法 リレーショナルデータベース(RDB)など ファイルサーバ、クラウドストレージなど
分析のしやすさ 非常に分析しやすい 分析には前処理やAI技術が必要
Excel、CSV、SQL PDF、JPG、MP4、SNS投稿、音声ログなど

💡 ハイブリッド型:半構造化データもある

実はこの2つの中間にあたる「半構造化データ(semi-structured data)」も存在します。

例えば:

  • JSONファイル:{ "名前": "佐藤", "年齢": 30 }
  • XMLファイル:<名前>佐藤\</名前><年齢>30\</年齢>

これらは、データ自体は自由形式ですが、キーとバリューのペアであるため、ある程度の構造を持っています。


🏢 実務でどう使い分ける?

シーン 構造化データ 非構造化データ
顧客情報の管理 ◎(表形式で保存) △(手書きメモは非構造)
顧客満足度の声を分析 △(数字で評価ならOK) ◎(自由記述・レビューなど)
社内の問い合わせ件数 ◎(件数集計しやすい) △(メール本文は非構造)

結論「何を分析したいか」によって、扱うデータ形式が変わるということです。


✨ まとめ:構造を意識すれば、データに強くなる

  • 「構造化」=表で整理されたデータ → 集計や分析が得意
  • 「非構造化」=形式が自由なデータ → AIや前処理が必要

データを分析する前に、「これは構造化?非構造化?」と見極められるだけで、適切な処理方法・ツールの選び方が変わってきます。

Best regards, (^^ゞ