Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第30回:データの結合:JOINとブレンドの違い

Hello there, ('ω')ノ

データ分析をしていると、「この表とあの表をくっつけたい」という場面に必ず出くわします。 例えば:

  • 顧客情報と購入履歴を結びつけたい
  • 商品コードと商品名を対応させたい
  • 営業成績と部門情報を組み合わせたい

そんなときに使うのが、「データの結合」です。 でも、よく聞く「JOIN(ジョイン)」と「ブレンド」って何が違うの?と思ったことはありませんか?


✅ JOINとは?SQLの代表的なデータ結合方法

🔸 JOINの基本

JOINは、2つ以上のテーブルを共通の項目でつなぐ操作のことです。 SQLの世界では基本中の基本で、よく使われる形は以下の通り:

SELECT *
FROM 顧客マスタ AS A
JOIN 購入履歴 AS B
ON A.customer_id = B.customer_id;

🔍 JOINの具体例(顧客と購入履歴)

顧客ID 氏名 → ← 顧客ID 購入日 商品
001 山田 001 6/1 A商品
002 鈴木 002 6/2 B商品

結合結果:

顧客ID 氏名 購入日 商品
001 山田 6/1 A商品
002 鈴木 6/2 B商品

🟩 JOINの種類と使い分け

種類 特徴 イメージ
INNER JOIN 両方に共通するデータだけ 両者の“交差点”
LEFT JOIN 左側のテーブルをすべて残す 左メイン+右の情報追加
RIGHT JOIN 右側をメインにして結合 右メイン+左の情報追加
FULL JOIN 両方すべて残す 両者の“全部”をくっつける

▶ 実務では INNER JOIN と LEFT JOIN が特に多く使われます。


✅ ブレンドとは?BIツール(Tableauなど)における結合

JOINは主にSQLベースでの結合方法でしたが、ブレンドBIツール(データ可視化ツール)上でのデータ統合を指します。

🔸 ブレンドの特徴

特徴 内容
データを“見かけ上”結合 実際に統合せず、表示時に必要な部分だけを結びつける
データソースが違っても使える Excel × Google Sheets や SQL × CSV など異なるデータ間でも連携可能
結合キーは後から指定 画面操作で“軸”をあわせる(例:日付、商品IDなど)

🔍 ブレンドのイメージ(Tableau風)

  • 主要データ(主軸):売上データ(CSV)
  • 補助データ(副軸):商品カテゴリ(Excel)

ブレンド設定で「商品IDをキーにする」と決めると、 売上データに商品カテゴリが“見た目上”結びつき、グラフに表示されます。

▶ 実体は1つのテーブルになっていない点がポイント!


🧠 JOINとブレンドの違いまとめ

比較項目 JOIN(結合) ブレンド(見た目の結合)
主な使用場所 SQLやデータベース BIツール(Tableau、Power BIなど)
結合の実体 データそのものを結合 表示のためのリンク
結合対象 同一データベース内 異なるデータソースもOK
パフォーマンス 多く結合すると重くなる 少量なら軽いが、複雑なブレンドは重くなる
キーの指定 明示的(ON 条件 GUIで軸を手動リンク

✅ 実務での使い分けヒント

シーン おすすめ手法 理由
社内システム同士のテーブル結合 JOIN(SQL) しっかり統合して後続処理しやすい
複数ファイルをサクッと可視化 ブレンド(BI) 手軽&柔軟に結合できる
異なる部署・ツールのデータ統合 ブレンド+加工 まずはブレンド → 必要に応じてDB統合も検討

✨ まとめ:JOINは“本格派”、ブレンドは“手軽派”

ポイント 内容
JOIN データベースでの本格的な結合(処理・分析向き)
ブレンド 可視化ツールでの柔軟な組み合わせ(比較・レポート向き)
違いを理解して使い分ける 状況に応じて「JOINするか?ブレンドにとどめるか?」を選ぼう

Best regards, (^^ゞ