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高度持続的脅威(APT)の検出において、長期間にわたるサイバー攻撃活動のパターン分析は重要な要素です。
APTの検出手法
1. 行動ベースのパターン分析
概要: APT攻撃は長期的かつ段階的に進行するため、通常の攻撃とは異なる行動パターンを示します。これらのパターンを分析することで、攻撃を早期に検出します。
具体例:
不審なログイン試行:
- 通常の業務時間外や異常な場所からのログイン試行を検出。
- 例: 複数の国から短時間でのログイン試行。
異常なデータ転送:
- 大量のデータを外部に送信する活動を監視。
- 例: 通常の業務とは異なる時間帯に大量のデータが転送される。
2. ネットワークトラフィックの監視
概要: APT攻撃はネットワーク内での長期的な活動を伴うため、異常なトラフィックパターンを検出することが重要です。
具体例:
C2(コマンド&コントロール)通信の検出:
- 定期的な外部サーバーへの通信を監視。
- 例: 定期的に特定のIPアドレスにデータを送信するパターン。
データエクスフィルトレーションの兆候:
- 外部に向けた大規模なデータ転送を検出。
- 例: 不審なプロトコルを使用したデータ送信。
3. セキュリティ情報およびイベント管理(SIEM)の活用
概要: SIEMツールを使用して、異常なイベントやアクティビティを統合的に監視・分析します。これにより、APT攻撃の早期検出が可能になります。
具体例:
イベント相関分析:
- 異常なログイン試行やファイルアクセスのイベントを相関させて分析。
- 例: 同一アカウントによる複数の異常なイベントを集約し、APT攻撃の兆候を特定。
異常検知:
- 通常の業務パターンから逸脱したアクティビティを検出。
- 例: 突然増加した特定のファイルへのアクセス。
4. エンドポイント監視
概要: エンドポイントの挙動を監視し、不審な活動を検出します。APT攻撃は、エンドポイントに対する攻撃が含まれることが多いため、重要です。
具体例:
エンドポイントのプロセスモニタリング:
- 不審なプロセスの実行や異常な権限昇格を監視。
- 例: 知らないプロセスがシステムファイルにアクセスしている。
不審なソフトウェアインストールの検出:
- 認証されていないソフトウェアのインストールを監視。
- 例: 不明なアプリケーションが自動的にインストールされる。
具体例のまとめ
例: APTのパターン分析による検出
行動ベースのパターン分析:
- 通常業務時間外の異常なログイン試行を複数検出。
- 例: 深夜に複数の海外IPアドレスからのログイン試行が増加。
ネットワークトラフィックの監視:
- C2サーバーへの定期的な通信を検出。
- 例: 毎日同じ時間に特定の外部IPへのデータ送信。
SIEMの活用:
- SIEMツールで複数の異常なイベントを相関させ、APT攻撃の兆候を特定。
- 例: 短期間に多数のアカウントで異常なファイルアクセス。
エンドポイント監視:
- 不審なプロセスの実行を検出し、迅速に対応。
- 例: エンドポイント上で新しい管理者権限のプロセスが検出され、即座に調査。
まとめ
APT(高度持続的脅威)の検出には、長期間にわたる攻撃活動のパターン分析が重要です。行動ベースのパターン分析、ネットワークトラフィックの監視、SIEMの活用、エンドポイント監視などを組み合わせることで、APT攻撃の早期検出と迅速な対応が可能になります。具体例を参考にして、実践的な対策を実施してください。
Best regards, (^^ゞ