Hello there, ('ω')ノ
Basic認証は、最も単純な認証方法の一つで、主にウェブサーバやAPIで利用されることがあります。しかし、セキュリティ上の問題が多く、現在では推奨されない方法です。
1. Basic認証とは?
Basic認証は、クライアントがサーバにアクセスする際にユーザ名とパスワードを送信して認証を行う方法です。この情報は、HTTPリクエストのAuthorizationヘッダーにBase64でエンコードされて送信されます。
リクエスト例
以下はBasic認証のリクエスト例です:
GET /api/v2/list_resources Authorization: Basic bWF1cmljaW86TXlQYXNzd29yZCNAIQo=
bWF1cmljaW86TXlQYXNzd29yZCNAIQo=
:Base64エンコードされたユーザ名とパスワード(例:
mauricio:MyPassword#@!
)。
仕組み
- クライアントは、ユーザ名とパスワードをBase64エンコードしてAuthorizationヘッダーに追加。
- サーバは、Base64デコードを行い、資格情報を確認。
- 認証成功の場合:リクエストに応答。
- 認証失敗の場合:HTTPステータスコード401(Unauthorized)を返す。
2. Basic認証の問題点
2.1 平文でのエンコード
Base64は暗号化ではなく、単なるエンコード方式です。以下のように簡単にデコード可能です:
echo "bWF1cmljaW86TXlQYXNzd29yZCNAIQo=" | base64 --decode # 出力: mauricio:MyPassword#@!
2.2 TLSがない場合の脆弱性
通信が暗号化されていない場合(TLS未使用)、以下のリスクが発生します:
- パケットスニッフィング: ネットワークを監視するツール(例: Wireshark)で認証情報が平文で盗まれる。
- 中間者攻撃(MiTM): 攻撃者が通信を傍受し、資格情報を収集。
2.3 認証情報の管理不備
サーバ側で認証情報を適切に管理していない場合、以下のリスクが発生します:
- パスワードが暗号化されずに保存されている。
- ハッシュやソルト(追加データ)の欠如により、パスワードが簡単に復元される。
3. Basic認証の判別方法
3.1 リクエストの解析
HTTPリクエストに以下のヘッダーが含まれている場合、Basic認証が使用されています:
Authorization: Basic <Base64エンコードされた資格情報>
3.2 サーバ応答の確認
サーバから返される以下のヘッダーでBasic認証を検出可能:
WWW-Authenticate: Basic realm="example"
3.3 ネットワークトラフィックの監視
Wiresharkなどのネットワーク監視ツールを使用して、認証情報を確認できます。特にTLSが未使用の場合、資格情報が容易に解析されます。
4. Basic認証に対する攻撃手法
4.1 パケットスニッフィング
通信が暗号化されていない場合、認証情報がネットワークトラフィックに平文で現れます。
4.2 ブルートフォース攻撃
攻撃者が資格情報を体系的に推測して認証を突破する。
4.3 フィッシング攻撃
ユーザを騙して認証情報を入力させる。
5. 推奨される代替手段
5.1 OAuth 2.0
トークンベースの認証を提供し、資格情報を直接共有する必要がありません。
5.2 APIキー
一意のキーを使用して、認証とアクセス制御を行います。
5.3 JSON Web Tokens (JWT)
自己完結型のトークンで、分散システムやマイクロサービスに適しています。
6. Basic認証を使用する場合の注意点
もしBasic認証を使用する必要がある場合は、以下を徹底してください:
- 必ずTLSを使用: 通信を暗号化して資格情報を保護。
- パスワードの暗号化: データベース内でパスワードをハッシュ化。
- レートリミットを設定: ブルートフォース攻撃を防ぐ。
まとめ
Basic認証はシンプルで使いやすいですが、セキュリティ上のリスクが多いため、現代のAPI開発では避けるべき方法です。TLSの使用、代替手段への移行などを検討し、APIセキュリティを強化することが重要です。
Best regards, (^^ゞ