Hello there, ('ω')ノ
✅ 自社診断体制づくりの5ステップ
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 目的の明確化 | なぜ診断を内製化したいのか?何を守りたいのか? |
| 2. スキル習得とツール選定 | 最小限の人員で始めるために、段階的に学ぶ&選ぶ |
| 3. 診断ルールと運用体制の整備 | 「いつ・何を・誰が」診断するか決めておく |
| 4. ドキュメントとナレッジの蓄積 | 毎回ゼロからやらないための仕組みづくり |
| 5. 社内文化として定着させる | 定期診断、勉強会、レビュー制度で循環型に |
✅ ステップ1:目的とスコープを明確にする
診断体制を持つことが目的にならないように注意。 「何のために診断するのか?」を明確にしましょう。
例:
- 本番前リリース時に必ず脆弱性チェックを入れる
- 毎月のアップデート時に最低限の自己診断を行う
- 開発チーム内でセキュリティ知識を共有する仕組みをつくる
✅ ステップ2:最小構成で始めるスキルとツール
🔧 最初に使うべき無料ツール(オープンソース)
| ツール名 | 用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| MobSF | 静的解析 | APKをアップするだけで多くの診断が自動化 |
| APKTool | デコンパイル | アプリ構造やManifestの解析に便利 |
| Frida | 動的解析 | 実行中のアプリを観察・改変可能 |
| Burp Suite | 通信診断 | HTTPSやAPI診断に必須 |
📘 推奨スキル
| スキル | 内容 |
|---|---|
| ADB操作 | 実機とPCをつないで操作できる |
| Android構造理解 | マニフェスト、パーミッション、Intentなど |
| HTTPの基本 | 通信内容の読み書きやREST APIの構造 |
| セキュリティ基礎 | OWASP Mobile Top10の理解からでOK |
✅ ステップ3:診断のルールと運用を決める
- 診断対象をいつ選定するか?(新規開発/アップデート時)
- 診断は誰が行うか?(専任、兼任、ローテーション)
- 結果の記録方法は?(レポートテンプレート/チェックリスト)
- 対応の優先順位は?(トリアージの基準を事前に決める)
✅ ステップ4:ナレッジ蓄積と再利用の工夫
- 診断報告書をテンプレート化して社内Wikiに残す
- よくある脆弱性を“社内脆弱性辞典”として整理
- ツールの使い方を画面キャプチャ付きマニュアルにして、誰でも診断できるように
✅ ステップ5:文化として定着させる仕掛け
| 工夫 | 内容 |
|---|---|
| 月次のセキュリティチェック日 | 定例で「診断の日」を設ける |
| ペア診断 | 開発者と診断担当が一緒に診断し、学び合う |
| Slackなどでナレッジ共有 | #セキュリティTips チャンネルを作る |
| 成果の可視化 | 「脆弱性ゼロでリリースできた月!」などを表彰 |
✅ 体制構築の注意点と現実的な目標設定
- 最初から100点を目指さない
- 「最低限これだけは診断する」というスモールスタートが成功の鍵
- 少人数でも、継続する体制を作れば十分効果あり
- 時には外部支援も併用しつつ、内製スキルを高めていく
✅ まとめ
- 自社診断体制は「セキュリティを文化として根付かせる第一歩」
- 最小限のツールとスキルでスモールスタートできる
- ルール・ナレッジ・仕組みを整えることで“誰でもできる状態”を目指す
- 内製体制は、スピード・透明性・ノウハウ蓄積の大きな武器になる
Best regards, (^^ゞ