Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

6-5:インシデントを未然に防いだ事例

Hello there, ('ω')ノ

サイバー攻撃の被害を最小限に抑えるためには、「攻撃を防ぐ」ことはもちろん、「攻撃の兆候をいち早く察知し、迅速に対応すること」が重要です。多くのインシデントは、適切な検知体制があれば、被害を未然に防げた可能性が高いのです。

NISTサイバーセキュリティフレームワーク(NIST CSF)の「検知(Detect)」機能では、サイバー攻撃の兆候を早期に発見し、即座に対応できる仕組みを整えることが求められています。


ケース1:EDRで内部不正を検知 – 機密データの流出を阻止

🔹 事例概要

ある企業では、従業員の端末を監視するEDR(Endpoint Detection and Response)を導入していました。ある日、通常とは異なる大量のデータ転送が検出され、即座にアラートが発生しました。

🔍 異常の内容 - 退職予定の従業員がクラウドストレージ(Google Drive)に会社の機密データをアップロード
- その後、USBメモリにも同様のファイルをコピー

⚡ 早期対応

EDRのアラートを受けたセキュリティチームが即座に対応
従業員のアカウントを一時停止し、ネットワークから遮断
データ持ち出しの証拠を確認し、社内規定に基づき対処

📌 成果

重要データの流出を未然に防止
内部不正の早期発見により、企業の信用を守ることができた

💡 ポイント:EDRを導入し、「通常とは異なるデータ転送」をリアルタイムで監視していたことが成功のカギ!


ケース2:SIEMによる不正アクセス検知 – ランサムウェア攻撃を阻止

🔹 事例概要

ある金融機関では、SIEM(Security Information and Event Management)を導入し、社内システムのログを一元管理・分析していました。ある日、SIEMが「通常の業務時間外に管理者アカウントで複数のログイン試行が発生」していることを検出しました。

🔍 異常の内容 - 深夜2時に複数のIPアドレスから管理者アカウントへのログイン試行
- 失敗ログインが数十回繰り返され、その後成功ログインが記録
- ログイン後、社内サーバーに対して不審なスクリプトが実行された形跡

⚡ 早期対応

SIEMのアラートを受け、即座に管理者アカウントをロック
不正アクセスが試みられたIPアドレスをブラックリスト化し、ネットワークから遮断
被害範囲を調査し、社内サーバーへの影響がないか確認

📌 成果

ランサムウェアの展開を未然に防ぎ、業務停止の危機を回避
攻撃者が使用した侵入経路を特定し、再発防止策を強化

💡 ポイント:「異常なログイン動作」をSIEMが自動検知し、迅速な対応につなげたことが成功の要因!


ケース3:NDRが外部への異常通信を発見 – マルウェア感染を阻止

🔹 事例概要

ある製造業の企業では、ネットワーク全体の異常通信を監視するNDR(Network Detection and Response)を導入していました。ある日、NDRが「社内ネットワークから特定の海外IPアドレスへの大量の通信が発生」していることを検知しました。

🔍 異常の内容

  • ある従業員のPCから、未知のIPアドレスに向けた大量のデータ送信が発生
  • 通常の業務では行われない通信パターン
  • 送信元PCを調査すると、マルウェア(リモートアクセス型トロイの木馬)が発見された

⚡ 早期対応

異常な通信を即座にブロックし、外部へのデータ送信を遮断
マルウェアに感染した端末をネットワークから隔離
感染経路を特定し、他の端末への影響を調査

📌 成果

データ流出を未然に防ぎ、機密情報の漏洩を回避
感染したPCの迅速な隔離により、マルウェアの拡散を阻止

💡 ポイント:NDRを活用し、「通常と異なる通信パターン」をリアルタイムで検知できたことが成功の要因!


ケース4:XDRで標的型攻撃を事前に察知 – クラウド環境を防御

🔹 事例概要

あるIT企業では、クラウド環境と社内ネットワークの両方を統合的に監視するXDR(Extended Detection and Response)を導入していました。ある日、XDRが「普段使用されていないクラウド管理者アカウントで異常な活動が発生」していることを検知しました。

🔍 異常の内容 - クラウド環境の設定が変更され、ストレージが外部公開されそうになっていた
- 特定の管理者アカウントが突然、複数のAPIキーを作成
- これまで使われたことのない地域(海外)からのアクセスログが記録

⚡ 早期対応

疑わしいアカウントを即時ロックし、不正な設定変更を無効化
APIキーを無効化し、外部からの不正アクセスを遮断
ログを精査し、内部関係者の関与の可能性も調査

📌 成果

クラウド環境の設定改ざんを未然に防止
攻撃者の侵入を早期に察知し、影響を最小限に抑えることができた

💡 ポイント:「普段とは異なるクラウド管理者の行動」をXDRが即座に検知し、対策を講じたことが成功の要因!


まとめ

早期検知ができれば、インシデントの被害を大幅に軽減できる!
EDRでエンドポイントの異常を監視し、内部不正やマルウェア感染を検出
SIEMでログを統合管理し、不審なログインや設定変更を即座に察知
NDRでネットワークの異常通信を監視し、データ流出を未然に防止
XDRでクラウド環境を含めた統合的なセキュリティ監視を実現

Best regards, (^^ゞ