Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第63回:メタバースとOSINTの関係

Hello there, ('ω')ノ

〜“仮想空間の情報”もリアル社会に影響する〜


🧠 メタバースとは何か?

メタバースとは、仮想空間で人々が交流・活動できる3Dのインターネット環境です。 主に次のようなプラットフォームが含まれます:

  • Meta(旧Facebook) Horizon Worlds
  • Roblox、Fortnite、VRChat、ZEPETO
  • ビジネス向け:Spatial、Microsoft Mesh など

📌 仮想とはいえ、そこに存在する“発言”“行動”“アイデンティティ”はリアルと直結します。 OSINTは、この新しい空間の「公開情報」をどう活かすか?が問われています。


🔍 メタバース内に存在するOSINT情報の例


情報の種類 内容
アバター名・プロフィール ハンドル名、所属、発言履歴などがヒントに
会話ログ・チャット履歴 特定空間での発言が録画・記録されるケース
交流履歴・友達リスト 誰と頻繁に交流しているか(SNS連携含む)
投稿・共有コンテンツ 自作アート、画像、動画、オブジェクトに含まれるメタ情報
接続情報 IPや地域情報が運営元に記録(一般ユーザーは取得不可)

✅ リスクとなる活用例

  • 詐欺的勧誘や情報操作の活動拠点として使われるケース(政治・陰謀論)
  • 企業や著名人のなりすましによる信頼毀損
  • メタバース上での誹謗中傷・差別的発言が拡散される
  • バーチャルイベントでのデータ収集によるプライバシー問題

🛠 メタバースにおけるOSINT活用の具体例


✅ 1. ブランド監視

  • 自社ロゴや名称がメタバース上で無断利用されていないかを監視
  • 偽イベント・偽出店・なりすまし対策

✅ 2. 発言・行動パターンの分析

  • 特定アバターによる荒らし行為や偏った発言傾向を検出
  • SNSと連携することで、現実世界での関係性や拡散力を分析

✅ 3. 事件・事故調査への活用

  • ハラスメントや犯罪予告などが仮想空間内で行われた場合の証拠収集
  • プラットフォーム運営側との連携でログ取得可能(要法的根拠)

⚠ 課題と限界


課題 内容
匿名性が高い アバター名と現実の個人が一致しづらい
プライベート空間の存在 招待制・非公開空間はOSINTの対象外
情報の一時性 チャットや発言が記録されず消えることも多い
プラットフォーム依存 情報収集には運営との協力が必要なケースが大半

✅ まとめ:仮想空間の“現実的な痕跡”を見逃すな

  • メタバースは「もう一つの公開空間」としての側面を持つ
  • OSINTはその中で、発言・行動・関係性を可視化する新たな武器になる
  • 一方で、プライバシー尊重・運用ルールの整備も欠かせない時代へ

Best regards, (^^ゞ