Hello there, ('ω')ノ
〜“公開情報”でリスクを見極める、でも越えてはいけない一線〜
🧠 採用は「将来の信頼」を見極める行為
社員として受け入れる以上、その人物が組織にとって信頼できるかどうかを判断するのは当然です。 OSINT(オープンソースインテリジェンス)は、公開情報だけでその人の“社会的な顔”を確認する手段として有効です。
📌 ただし、プライバシー侵害や差別につながらないよう、法と倫理に十分な配慮が必要です。
🔍 OSINTで確認できる主な項目
✅ 1. SNSやブログの公開投稿
- 過去の発言傾向(過激な言動・差別的表現・虚偽)
- 炎上経験、過度な自己主張、著作権違反などの有無
- 趣味・価値観・職務に関連する姿勢など
✅ 2. 技術者・研究者の公開活動
- GitHubでのコード公開内容
- 論文・登壇・イベント参加履歴
- 公開ポートフォリオ・自作アプリなど
✅ 3. ネット上での評判やトラブル履歴
- 口コミ投稿、掲示板での発言履歴(ハンドル名一致)
- 過去の訴訟・逮捕歴などの報道記録(実名報道に限る)
- SNSなりすまし・誤情報の拡散履歴の有無
🛠 チェックに使えるOSINTツール
用途 | ツール例 |
---|---|
SNS投稿分析 | Social Searcher, Googleドーキング, TweetDeck |
技術活動確認 | GitHub Search, SpeakerDeck, Qiita, Zenn |
評判調査 | Google, 5ch検索、Pipl(海外) |
画像検証 | Google/Yandex画像検索、Exif解析ツール |
⚠ 注意点:法的・倫理的な限界
❌ NGとなる調査・利用例
- クローズドなSNSや鍵付きアカウントへの侵入
- 虚偽の身分や架空の理由でフレンド申請を送る
- 宗教・性別・思想・病歴など差別につながる要素を採否理由にする
- 過去の過ちを不当に拡大・二次使用する行為(いわゆる“デジタル私刑”)
✅ 守るべき原則
- 調査は“公開情報”に限定し、本人に無断での侵入調査は行わない
- 利用目的と範囲を明確化し、不採用理由に使う際は社内で正当性を共有
- 社内規定や個人情報保護方針に沿って実施(できれば本人の同意取得)
🧪 実務でのOSINT採用調査フロー(例)
- 応募時点で「SNSアカウントなど公開情報について調査を行う場合があります」と明記
- 氏名、メール、ハンドルネームなどから検索
- 異常がないかを簡易チェック → 気になる点は二次調査で慎重に分析
- リスクがあった場合は、チームで判断し、必要に応じて面談確認や本人説明
✅ まとめ:“公の情報”で信頼を測ることは可能だが、慎重に
- OSINTは、採用候補者の「社会的なふるまい」を事実ベースで確認するために役立つ
- ただし、差別や過剰なプライバシー侵害につながらないよう、常に慎重な運用が必要
- 採用調査は「信頼を築くための手段」であり、「排除のための武器」ではないという意識を持つこと
Best regards, (^^ゞ