Hello there, ('ω')ノ
~あなたの会社の「良いAI」を、あなたが決める~
多くのAI活用現場で使われているBLEUやROUGEといった評価指標。 しかし実際の業務では、こう思ったことはありませんか?
- 「数字は高いのに、なぜか使いにくい…」
- 「丁寧さやトーンが評価できていない」
- 「うちの業務に必要な観点が抜けている」
そんなときに役立つのが、「カスタム評価指標」の考え方です。 つまり、業務で本当に役立つ“良いAI”を、自分たちの基準で定義するということです。
🧭 そもそも評価指標は何のためにある?
LLMを評価する目的は、「精度を測ること」ではなく、業務に合っているかどうかを判断することです。 つまり──
“数字が高い=使える”とは限らない!
だからこそ、「自分たちの基準で、良し悪しを判断できるようにする」ことが重要になります。
🏗 カスタム評価指標の作り方:5ステップ
✅ ステップ1:業務のゴールを明確にする
例)「社内問い合わせをAIに任せたい」「報告書を自動で下書きしてほしい」など
➡ ゴールが違えば、評価するべきポイントも異なります。
✅ ステップ2:評価観点を決める
「うちのAIは、どういう点を大事にしてほしいか?」を整理します。
評価観点の例 | 説明 |
---|---|
正確性 | 情報が間違っていないか |
丁寧さ | 言葉づかいや敬語が適切か |
業務適合性 | 業務ルールや社内用語に合っているか |
構成力 | わかりやすい順序・論理で書かれているか |
自信度 | 回答に対して適切な曖昧さ・断言レベルか |
✅ ステップ3:5段階やYes/Noで評価できる形にする
シンプルで運用しやすい指標に落とし込みましょう。
例:
項目 | 評価基準 |
---|---|
正確性 | 5: 完全に正しい / 3: 一部曖昧 / 1: 明らかに誤り |
丁寧さ | Yes / No |
構成力 | 5: 段落や見出しが整っていて読みやすい ~ 1: 無秩序 |
✅ ステップ4:テストセットで試す
- よくある問い合わせや業務文書を10~50件用意
- 実際のモデル応答を評価してみる
- 評価者は複数人にして、ばらつきも確認
✅ ステップ5:継続的に見直す
- 社内ルールが変われば、評価観点も変わる
- モデルが進化すれば、基準もアップデートが必要
- 現場の声(使いやすさ・納得感)を定期的に反映
🧰 活用例:社内チャットボット向けカスタム指標
観点 | 評価内容 | 評価方法 |
---|---|---|
正確性 | 回答内容に誤りがないか | 5段階スコア |
トーン | 敬語や表現が自然か | Yes / No |
一貫性 | 前の質問との整合性があるか | 5段階スコア |
社内用語対応 | 専門語や略語が正しく使われているか | 5段階スコア |
→ これをExcelや社内ツールでスプレッドシート化しておくと、比較・分析が容易になります。
💡 補足:自動評価との組み合わせも有効
- 正確性や言い換え率はBLEUやROUGEで自動算出
- トーンや論理展開など、人間にしかわからない観点はカスタム指標で補う
- 最終的には定量+定性のハイブリッド評価がベスト
✅ まとめ:「うちに合ったAIかどうか」は、自社基準で測る時代へ
- 汎用評価では拾いきれない“業務的な適合性”を測るには、自社で評価軸を持つことが重要
- 作り方はシンプルでOK。目的に沿った観点・評価形式を定義するだけ
- 継続的に改善しながら、AI運用の“フィードバックループ”を回す基盤として活用できる
Best regards, (^^ゞ