Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第47回:OSINTデータを業務に組み込む方法

Hello there, ('ω')ノ

〜“一時的な調査”から“日常のセキュリティ”へ〜


🧠 OSINTは「使ってこそ価値がある」

OSINT(オープンソースインテリジェンス)は、単発で調査を行うだけでなく、 日常業務の一部として“常時活用できる仕組み”にすることで、最大の効果を発揮します。

つまり、「必要なときだけ」ではなく、「常に気づける」状態へ移行することが重要です。


🔄 OSINTを業務に取り入れる3つのステップ


✅ 1. 情報収集を定常化・自動化する

  • 毎朝・毎週などの定期的なOSINTチェックをルーチン化
  • RSS、Webhook、Botなどを使って自動で情報を取得

例:

  • 新しい脆弱性(CVE)のRSSを購読
  • crt.shで社名入りドメインが出たら通知
  • TwitterやTelegramのOSINT BotをSlackに連携

✅ 2. 社内システムと連携させる

  • SIEM(Splunk, LogPointなど)にOSINT由来のIoC(IP/ドメイン)を取り込む
  • フィルタリングシステムにブラックリストとして反映
  • メールゲートウェイにスキャン済みの悪性URLを追加

✅ 3. 組織内で“使われる形”に整える

  • 各部署ごとの業務に沿った形でOSINTを共有・活用
  • 表形式、ダッシュボード、レポートなど、可視化と要約がポイント

部門別の活用例:

部門 OSINT活用法
セキュリティ 新たな脅威の兆候検出、アラート強化
IT管理 ネットワーク構成変更やアクセス制限への反映
広報・法務 ブランドなりすまし・風評被害の早期発見
経営 レポートを意思決定資料として利用

🧰 業務組み込みのためのツール/サービス

ツール 目的
MISP 社内外の脅威情報の収集・共有・整理
TheHive + Cortex 調査結果のチケット化と自動対応
Power Automate / Zapier 通知・収集・整形のワークフロー自動化
Notion / Obsidian / Confluence 調査ナレッジベースの構築と共有

⚠ 注意点:OSINTを「人手に頼らず」「ブラックボックスにしない」

  • 属人化を防ぐ:特定の担当者だけが使える状態ではなく、手順や知識をチームで共有
  • 透明性を確保:どの情報をもとに判断したか、根拠を残すことが重要

✅ まとめ:OSINTを“働く情報”にするには?

  • 単なる調査ではなく、日々の業務に自然と馴染むよう設計する
  • 自動化・可視化・共有の3点を抑えれば、OSINTは「気づきのセンサー」として機能する
  • 継続と改善の仕組みを入れれば、組織の情報感度が格段にアップする

Best regards, (^^ゞ