Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第46回:OSINTで脅威の共有をするには?

Hello there, ('ω')ノ

〜“見つけた脅威”を、みんなの防御力に変える方法〜


🧠 脅威情報は「持っているだけ」では意味がない

OSINTによって収集した脅威情報は、他の部署・組織・ツールと共有してこそ本当の価値が生まれます。 単独で持っていても、防御体制を強化する“連携”がなければ、現場の判断や対処に生かされません。

📌 脅威の“見える化”と“伝える力”が、攻撃を未然に防ぐ鍵。


🛠 共有すべきOSINT脅威情報の例

種類 内容
IoC(Indicator of Compromise) 不審なIP、ドメイン、ファイルハッシュなど
TTP(戦術・技術・手順) 攻撃者の手口・使用ツール・行動パターン
漏洩情報 メールアドレス、パスワード、機密文書など
ブランドリスク なりすましサイト、偽アカウント、SNS炎上など

🔄 脅威共有の3ステップ


✅ 1. 情報を構造化・整備する

  • フォーマットを統一(例:STIX, CSV, JSON)
  • 信頼度や検出日時、関連する脆弱性(CVE)などの属性を明記
  • 攻撃事例と関連付ければ、背景理解が深まる

✅ 2. 社内共有:誰に、何を、どのように伝えるか?

対象部門 必要な情報
セキュリティチーム IoC詳細、検知ルール、既知の手口
情報システム部門 対策すべき設定や通信制限対象
経営・法務 リスクレベル、対応コスト、インシデント報告判断
広報 炎上・偽情報への初動対応内容、SNSリスク

→ 社内ポータル・定例会・チャットなど**“届ける仕組み”が重要**


✅ 3. 社外共有:信頼ネットワークとの協調

  • MISP(オープンな脅威共有プラットフォーム)
  • ISAC(業界ごとの情報共有センター)
  • 他社とのインテリジェンス連携(提携先、グループ会社など)

情報提供と受け取りを双方向に行うことで、自社単独では得られない視点を手に入れる


🧰 ツールでの共有例

ツール 特徴
MISP STIX/TAXIIに対応、組織内外でのIoC共有に最適
ThreatConnect / Anomali 商用プラットフォームで、複数フィード統合管理
Slack / Teams + Bot 通報・即時共有・可視化に便利
SIEM連携(Splunkなど) 収集した脅威をリアルタイムでアラートに反映

⚠ 注意点:共有の“質”と“範囲”が信頼を生む

  • 不確かな情報は明示 or 保留
  • 個人情報・社内機密を含む場合は適切にマスキング・制限を設ける
  • 「なぜ共有するか?」「どう使ってほしいか?」の意図を伝えることも重要

✅ まとめ:OSINTの真価は“つながる”ことで高まる

  • OSINTは“調査”ではなく“防御力強化”の一部
  • 社内外の関係者に、わかりやすく・迅速に伝えるスキルが不可欠
  • 見つけた脅威を「みんなの気づき」に変えることが、攻撃の芽を摘む第一歩

Best regards, (^^ゞ