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〜“兆し”を見逃さない、情報のセンサーとしてのOSINT〜
🧠 OSINTは「兆候検知ツール」でもある
OSINT(オープンソースインテリジェンス)は、既に起きた出来事を調べる“事後調査”だけではなく、 「これから起こり得るリスク」を早期に察知するセンサーとしても活用できます。
その中には、サイバー攻撃の“前触れ”や“予兆”が含まれています。
🔍 攻撃の兆候として現れやすい情報とは?
✅ 1. 怪しいドメインやIPの登録
- 大手企業名をかたる偽装ドメイン(typosquatting)が突然登録される
例:
amaz0n-login[.]com
,micros0ft-support[.]net
→ WHOISやDNSTwistで検出可能
✅ 2. 漏洩データの公開や販売
- 闇サイトやフォーラム上で、企業のメールアドレス・パスワード・顧客情報などが流出し、取引されている
→ HaveIBeenPwned
、Telegram・ダークウェブ監視で察知可能
✅ 3. SNSや掲示板での犯行予告・話題
- ハクティビストやサイバー犯罪者が攻撃計画を示唆する投稿を行うことがある 例:X(旧Twitter)や4chan、Redditなど
→ キーワードモニタリング・SNSクローラーで早期発見可能
✅ 4. サーバーやサービスのスキャン行為
- ShodanやCensysで、自社IPレンジが急に多数検索されている=攻撃準備の可能性
- ポートスキャンやバナー調査が頻発するケースも
→ 通信ログと照合し、スキャン元をWHOISで逆引き
✅ 5. フィッシングサイトの準備
- オンライン上に出現する偽ログインページや偽サポートサイト
- SSL証明書の急な発行・短期間のドメイン開設が兆候となる
→ crt.sh
(証明書検索)で新規ドメイン監視が可能
🛠 OSINTによる予兆監視の手法とツール
手法 | ツール・方法 |
---|---|
新規ドメイン監視 | DomainTools、DNSTwist、URLscan.io |
メール流出チェック | HaveIBeenPwned、LeakCheck |
SNS監視 | TweetDeck、Social Searcher、OSINT Combine |
証明書監視 | crt.sh、Censys.io、CertStream |
フォーラム/掲示板監視 | Reddit、Pastebin、Telegram OSINT Bot |
🧠 実践例:攻撃予兆のシナリオ
「example-bank-login.com」が登録された
- WHOIS調査で中国のホスティング業者利用が判明
crt.shで証明書が発行されていることを確認
URLscan.ioでページを自動スキャン → フィッシングフォームを発見
Twitterで同時期に銀行名を含む不審なURLが複数投稿されていた
→ 結論:標的型フィッシングキャンペーンの予兆と断定。対策と注意喚起を即実施。
⚠ 注意点:予兆≠確実な攻撃
- 兆候があっても、実際に攻撃が行われるとは限りません
- OSINTは「予兆を検知する」ツールであって、「断定する」ものではありません
重要なのは、兆候を見逃さず、早めにリスクを想定し対処できる体制を整えることです。
✅ まとめ:OSINTは“未来を読み取る目”にもなる
- サイバー攻撃の前触れは、意外にも公開情報に現れることが多い
- ドメイン・SNS・漏洩データ・証明書などを日常的に監視すれば、リスクの早期検出が可能に
- OSINTの真価は、「何かあったら調べる」から「何か起こる前に察知する」へ
Best regards, (^^ゞ