Hello there, ('ω')ノ
〜“断片的な情報”を“伝わる報告”に昇華する〜
🧠 OSINTのゴールは「報告」である
OSINT(オープンソースインテリジェンス)は、情報を集めるだけでは完結しません。 最終的には、「集めた情報をどう整理し、どう伝えるか」が重要です。
つまり、優れたOSINTリサーチャーとは、「情報をストーリーに変えられる人」でもあります。
🎯 なぜ“ストーリー形式”が重要なのか?
- 情報の説得力が増す
- 読み手の理解が深まる
- 時系列や因果関係が明確になる
- 「で、どうすればいいのか?」が伝わる
📌 調査対象や状況を“物語のように構成”することで、単なる羅列から意味のある知見へと変わります。
🛠 ストーリー構成の基本フォーマット
✅ 1. 状況(背景)
- なぜこの調査を始めたのか?
- 対象は誰・何か?どのような問題意識があるか?
例:「企業Xに対する標的型攻撃の発信源を特定するために調査を行った。」
✅ 2. 調査の経緯と手法
- どんな手法を使ったか?(検索、ドメイン調査、SNS分析など)
- 使ったツールやプロセスの流れを説明
例:「最初に取得したメールヘッダーからIPを抽出し、WHOISでドメイン登録者を確認した。」
✅ 3. 発見された事実(エビデンス)
- 実際に判明した情報、証拠の提示
- スクリーンショット、時系列、相関図などを活用
例:「送信元はロシアのホスティング会社で、過去に複数の攻撃に使用されたIP帯に属していた。」
✅ 4. 分析・解釈
- それらの事実から何が言えるのか?
- 相手の意図や背景、つながりを仮説として提示
例:「このパターンは過去のAPTグループYの手法と一致しており、関与の可能性がある。」
✅ 5. 結論・提案
- 最終的にどう判断したか
- 何をすべきか、今後の対策なども記載
例:「現在のメールフィルターでは防ぎきれないため、DKIM/SPFの再設定と社員向け教育を提案する。」
🧰 ストーリー構築を支援するツール
ツール | 用途 |
---|---|
Obsidian | 調査メモ・リンクの整理と可視化(ノート間の関連性表示) |
Notion | 情報をセクションごとにまとめ、共有も容易 |
Miro / Whimsical | 調査フローや相関図の作成に最適 |
PowerPoint / Canva | ビジュアルな報告資料作成に便利 |
🧪 実践アドバイス:読み手は“専門外”を想定する
- 用語の説明は適切に(略語は初回に解説)
- 重要な結論は冒頭か最後に明確に
- 「何が分かって、何が分からなかったか」も正直に
✅ まとめ:OSINTは「読み解いて、伝える」までが仕事
- 調査の価値は、“伝える力”があって初めて最大化される
- 情報をストーリーにすることで、相手に「行動させる力」を持つレポートに進化
- 調査力 × 伝達力=OSINTの本質的な強さ
Best regards, (^^ゞ