Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第39回:OSINTで使えるビジュアライゼーション

Hello there, ('ω')ノ

〜“情報のつながり”を可視化する最強の武器〜


🧠 ビジュアライゼーションとは?

ビジュアライゼーション(可視化)とは、テキストや数値、関係性などの情報を図・グラフ・ネットワーク図などにして「目で理解できる形にする」ことです。

OSINT調査では、人間関係・ドメイン・IP・SNSアカウントのつながりなど、複雑な情報を見える化することで、 パターンの発見・異常の検知・構造の理解が圧倒的に容易になります


🛠 OSINTで使える代表的な可視化ツール


✅ 1. Maltego

  • ドメイン、IP、メール、SNSアカウントの関係をノードグラフで表示
  • Transform機能で自動的に情報を収集・接続
  • OSINTに特化したGUIツールで、企業や警察機関でも使用実績あり

✅ 2. Gephi

  • フォロー・被フォローなどのネットワーク構造を分析
  • ノードとエッジ(つながり)の数・距離・密度などから中心人物や異常ノードを特定
  • CSV形式のデータをインポートして視覚化可能

✅ 3. Cytoscape

  • 元々は生物学用途のネットワーク解析ツールだが、人間関係や情報構造の視覚化にも有効
  • 大規模データに強く、重い処理でも耐久性あり

✅ 4. Graph Commons(オンライン可)

  • ブラウザベースで人間関係や概念マップを構築・共有
  • 誰と誰がどんな関係にあるかを図解で説明したいときに便利

✅ 5. Obsidian + Mermaid.js

  • 情報をノート形式で管理しながら図解化
  • Mermaid記法により、テキストから自動でフローチャートやネットワーク図を生成可能

🧠 可視化で得られるメリット


効果 説明
パターン認識 複雑な情報の中から共通点・異常・構造を発見しやすい
報告の説得力UP 第三者への説明やプレゼンで図があると一目瞭然
記録性と再現性 グラフで保存しておけば、後から調査の流れが一目で分かる
複数データの統合 ドメイン・人物・場所などの情報を一つの図にまとめられる

🧪 実践活用例


✔ SNS調査の人間関係マッピング

  • 対象者と頻繁にやり取りする相手をノードとして視覚化 → 中心人物、グループ構造、つながりの強さが一目瞭然

✔ ドメイン/IP関連の構造図

  • 複数のドメインが同じIP・サーバー・管理者情報を共有している様子を視覚化 → フィッシンググループのインフラ全体像が見える

✔ 調査フローや時間軸の図解

  • 情報の収集〜分析〜報告までの流れを時系列のフローチャートやマインドマップで整理 → チーム内共有や報告資料に最適

⚠ 注意:見せ方と伝え方もOSINTの一部

  • 調査の質だけでなく、「どう見せるか」も信頼性・説得力を左右する
  • グラフは“美しくて正確”が大原則。過剰な演出や印象操作には注意

✅ まとめ:可視化は“情報に命を吹き込む”技術

  • ビジュアライゼーションは、調査の成果を「理解可能な形」に変えるOSINTの仕上げ技術
  • ツールを使いこなすことで、複雑な情報も直感的に伝えられる
  • 情報を“見る力”と“見せる力”の両方を育ててこそ、一流のOSINTリサーチャーに近づく

Best regards, (^^ゞ