Shikata Ga Nai

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第31回:変数の派生と簡略化:分析しやすい形に整える

Hello there, ('ω')ノ

「集計はできたけど、なんだか分析しづらい…」 「もう少しシンプルに、比較しやすいデータにしたい」

そんなときに役立つのが、「変数の派生(だい)」と「変数の簡略化」です。


✅ 「変数の派生」とは?

既存のデータをもとに、新しい項目(変数)を作ること。 元のデータを加工して、分析に役立つ形に変えるイメージです。


🔍 例:年齢 → 年代

名前 年齢 年代(派生変数)
山田 23 20代
鈴木 37 30代
田中 52 50代

▶ このように、細かい数値をまとまりのあるラベルに変換することで、分析しやすくなります。


✅ 「変数の簡略化」とは?

カテゴリが多すぎると、分析が複雑になってしまうため、似たもの同士をまとめて少数化することです。


🔍 例:職業カテゴリの整理

元のカテゴリ 簡略化後
プログラマー、エンジニア、SE 技術系
看護師、医師、薬剤師 医療系
販売員、接客、店長 接客・営業

▶ カテゴリを3〜5個程度までまとめることで、グラフやクロス集計も見やすくなります。


🛠 よくある派生・簡略化の実例

元の変数 派生変数例 使用目的
生年月日 年齢、年代、誕生月 顧客属性分析に
郵便番号 地域(県・市) 地域別集計に
購入金額 購買ランク(高・中・低) セグメント分け
ページ閲覧数 滞在時間の分類(長・中・短) Web行動分析

📘 Excelで派生・簡略化する方法

🔸 年代を求める例:

=ROUNDDOWN(A2/10, 0)*10 & "代"

→ A2に年齢が入っている場合、20代/30代のように分類できます。


🔸 職業カテゴリを統一する例(IF関数)

=IF(OR(A2="プログラマー", A2="SE", A2="エンジニア"), "技術系", "その他")

VLOOKUPXLOOKUP対応表を参照して変換するのもおすすめです。


🧠 SQLでの派生変数・簡略化の作り方

🔸 年代の派生:

SELECT name, age, 
  CONCAT(FLOOR(age / 10) * 10, '') AS age_group
FROM customers;

🔸 購入金額を3段階に分ける(CASE文):

SELECT name, amount,
  CASE
    WHEN amount >= 10000 THEN ''
    WHEN amount >= 5000 THEN ''
    ELSE ''
  END AS purchase_level
FROM sales;

▶ このようにCASE文を使うことで、ルールに基づいてカテゴリを再構成できます。


📊 なぜ変数の整形が必要なの?

理由 説明
集計がしやすくなる 数値 → カテゴリにすることで傾向が見えやすい
分析モデルに適した形になる 機械学習では連続値・カテゴリで最適な形が異なる
グラフ化しやすい 軸に使いやすくなり、視覚化が簡単

✅ まとめ:データは“そのまま”では使いにくい!

ポイント 内容
派生変数 既存のデータから、新たな意味を持たせた項目を作ること
簡略化 カテゴリの数を減らして、使いやすくまとめること
実務で頻出 年代、地域、ランク分けなどで日常的に使われている
ツール別対応 ExcelでもSQLでも、簡単に実現できる方法がある!

Best regards, (^^ゞ