Hello there, ('ω')ノ
データ分析やBIツールの活用に取り組むと、よく目にするのが「ETL」や「ELT」という言葉。
似たような言葉ですが、データをどの順番で処理するかという違いがあり、仕組みも使いどころも異なります。
✅ ETL・ELTとは?
まずは言葉の意味を分解してみましょう:
項目 |
意味 |
E(Extract) |
抽出:データを取り出す |
T(Transform) |
変換:形式を整える・加工する |
L(Load) |
格納:保存先(データベースなど)に入れる |
この3つの処理を どの順番で行うか によって、「ETL」と「ELT」が分かれます。
🔄 ETLの流れ(古くからの一般的な手法)
抽出(E)→ 変換(T)→ 格納(L)
🔹 処理の流れ(図でイメージ):
[元データ] →(抽出)→ [一時的な処理環境] →(変換)→ [整ったデータ] →(格納)→ [データベース]
🧰 特徴:
項目 |
内容 |
変換は外部で実施 |
サーバーやETLツール上で加工してから保存 |
処理時間 |
加工に時間がかかる場合も |
主な用途 |
オンプレミス、昔ながらの業務システムで多く使われる |
🔄 ELTの流れ(クラウド時代に多い手法)
抽出(E)→ 格納(L)→ 変換(T)
🔹 処理の流れ(図でイメージ):
[元データ] →(抽出)→ [そのままデータベースに格納] →(後でSQLなどで変換)→ [分析用に整形]
🧰 特徴:
項目 |
内容 |
データベースの中で変換 |
BigQueryやSnowflakeなどの高性能なDBが加工も担当 |
リアルタイム性 |
より速く、柔軟に分析できる |
主な用途 |
クラウド型DWH(データウェアハウス)やBIツールと連携しやすい |
📊 ETL vs ELT の違いまとめ表
比較項目 |
ETL |
ELT |
変換処理の場所 |
サーバー側(外部) |
データベース内部(クラウド) |
向いている環境 |
オンプレミス(社内設置) |
クラウド型DWH(BigQuery、Snowflakeなど) |
柔軟性 |
データ加工を厳密に制御しやすい |
データ量が多くても処理しやすい |
処理スピード |
大量処理ではやや遅い |
クラウドの並列処理で高速 |
💡 図で理解する:ETLとELTの違い
🟦 ETL(加工してから保存)
[販売管理システム]
↓(E)
[ETLサーバー]
↓(T)
[整形済みデータ]
↓(L)
[データベース(DWH)]
🟩 ELT(保存してから加工)
[販売管理システム]
↓(E)
[データベース(DWH)]
↓(T)
[SQLやBIで変換・集計]
🧭 どちらを選ぶべき?判断ポイント
チェック項目 |
推奨方式 |
既存システムがオンプレ |
ETLが安定 |
データをすぐに見たい |
ELTが有利 |
クラウドDWH(BigQueryなど)を使っている |
ELT向き |
高度な変換ロジックが必要 |
ETLが柔軟に対応可能 |
小規模で始めたい |
ELTの方がコストも管理もシンプル |
✅ 実務での活用イメージ
部門 |
活用例 |
推奨方式 |
営業 |
顧客データを整形してレポート |
ELT(BIツール連携) |
経理 |
複雑な計算ロジックを挟む |
ETL(バッチ処理) |
IT管理 |
複数システムをつなぎたい |
ETL or ハイブリッド |
マーケティング |
WebアクセスやSNSの生データ分析 |
ELT(大量データに強い) |
✨ まとめ:データ処理の順番で、最適な仕組みが変わる!
覚えておきたいこと |
内容 |
ETL |
「加工してから保存」型。昔ながらの安定方式。 |
ELT |
「保存してから加工」型。クラウド時代の柔軟な方式。 |
どちらが良い? |
システム環境・目的・処理量に応じて選ぶべし! |
Best regards, (^^ゞ