Hello there, ('ω')ノ
データ収集といえば、アンケートやシステムログのような「数字で集まるデータ」をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、現場に足を運び、直接観察して手で記録する「フィールドワーク型データ収集」も、実は非常に価値の高い手法です。 この方法は、数字には表れない現場のリアルな気づきを拾い上げるのに向いています。
✅ フィールドワーク型データ収集とは?
人やモノの動き、行動、会話、状況などを「その場で観察・記録」する方法
たとえば、以下のような場面で使われます:
- お店でのお客様の行動を記録(導線、立ち止まり時間など)
- 工場の作業工程を観察し、無駄な動きを見つける
- 会議での発言内容を記録して、意見の傾向を分析
- 病院の受付での待ち時間や患者対応の流れを観察
▶ 定性データ(言葉や行動)を記録し、定量化のヒントを得るのが目的です。
📝 手動記録って何をどう書けばいい?
① チェックリスト方式
あらかじめ観察項目を決めておき、それをチェック形式で記録する方法です。
例:レジ前の混雑状況(10分ごとに記録)
時刻 | 並んでいる人数 | スタッフ数 | 特記事項 |
---|---|---|---|
10:00 | 3人 | 2人 | スムーズ |
10:10 | 6人 | 1人 | 若干混雑 |
10:20 | 8人 | 1人 | 混雑、会話発生 |
→ 簡単に定量化しやすい形式です。
② 自由記述メモ方式
何が起きたかを「日記」のように記録する方法です。 感情、動き、発言内容など、定量化できない観察ポイントも丁寧に拾えます。
例:
10:05 客Aは入り口で数秒立ち止まり、陳列棚の案内を見ていた。迷った様子。スタッフは気づかなかった。 10:07 客Bはスマホで何かを確認しながらレジへ直行。
→ あとでグルーピングやキーワード抽出に使える材料になります。
🔍 どんなときに使えるの?
シーン | 目的 |
---|---|
店舗観察 | お客様の動線、混雑の時間帯、買わずに去る理由などを把握 |
オフィスでの業務観察 | 無駄な移動・操作を減らすための改善ネタ探し |
イベント運営 | 会場内の流れ・人気ブース・滞在時間を把握 |
病院・福祉施設 | スタッフの動きや患者の反応を記録して改善に活用 |
▶ 現場特有の“空気感”を理解するのに最適です。
🧠 観察データを活かすポイント
テーマを事前に決める 何を見るかを明確にしないと、ただの感想になりがちです。
複数人で観察して客観性を高める できれば2人以上で観察し、見え方の違いを擦り合わせるのが理想です。
記録はできるだけ「その場で」 あとで書くと記憶があいまいになります。小さなメモ帳やスマホ活用も◎。
感想と事実を分けて書く 例:「お客様は立ち止まった(事実)」と「迷っているように見えた(解釈)」を分けて記録。
📊 手動記録データの活用方法
- 件数や頻度を数えて定量化(例:「立ち止まった回数」「会話に使われたキーワード数」など)
- 共通パターンを抽出して改善提案(例:「混雑するのは◯◯時台に集中している」)
- 現場提案やプレゼン資料に使える「リアルな事例」が得られる
⚠️ 注意点・落とし穴
注意点 | 説明 |
---|---|
主観に引きずられすぎない | 「気がする」ではなく「事実ベース」で記録する |
プライバシー配慮 | 顔写真や録音は、許可なく使わないこと(法的配慮) |
時間を決めて集中する | ダラダラ観察せず、時間を区切って効率よく |
外部環境の影響も記録 | 天候、キャンペーン有無なども記録すると分析の助けに |
✨ まとめ:手動記録は「気づき」を生む観察術
ポイント | 内容 |
---|---|
フィールドワーク型収集とは | 実際の現場を見て、行動や状況を記録する方法 |
定量と定性の両方を押さえる | チェックリスト+自由記述でバランスよく |
現場改善に直結する | 見過ごされがちな“本当の課題”が見えてくる |
チームで行うと精度UP | 複数人での観察が効果的! |
Best regards, (^^ゞ