Shikata Ga Nai

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第10回:データウェアハウスとデータレイクの違いとは?

Hello there, ('ω')ノ

近年、企業ではデータ活用が加速し、膨大な情報を保管・分析するための「データの保管場所」にも注目が集まっています。 その代表的な手段が 「データウェアハウス(DWH)」「データレイク」 です。

名前は似ていますが、役割・特徴・使いどころが大きく異なるため、混同しやすいところでもあります。


🏢 データウェアハウス(DWH)とは?

データウェアハウスは、分析や意思決定のために整理・整形されたデータを保存する場所です。 名前の通り、「データの倉庫」=必要なデータが整っていて、すぐ取り出せるイメージです。

🔷 特徴

特徴 内容
データ形式 構造化データ(表形式)が中心
前処理 しっかり整備されたデータのみ保管
利用者 ビジネス部門・経営層など
主な目的 レポート作成・KPI分析・意思決定支援
アクセス性 高い(すぐに使えるデータが入っている)

📊 たとえば…

  • 売上データ
  • 顧客属性情報
  • 過去5年分の月次レポート など

すぐ分析・集計できる状態で保存されているのが最大の特徴です。


🌊 データレイクとは?

一方、データレイクはその名の通り、さまざまな種類のデータが“生のまま”大量に保存されている場所です。 構造化されていないデータも含め、柔軟に何でも入れられる「データの湖」といった位置づけです。

🔶 特徴

特徴 内容
データ形式 構造化・半構造化・非構造化すべて
前処理 ほぼ不要(生データも可)
利用者 データサイエンティスト・エンジニア
主な目的 高度な分析、機械学習、ログ解析など
アクセス性 加工が必要(生データなので手間がかかる)

🧠 保存されるデータの例

  • ログデータ(サーバーの動作記録など)
  • センサーやIoTの記録
  • 顧客の音声データ・チャット履歴
  • ソーシャルメディアの投稿データ

「とりあえず保存」しておき、後で分析者が必要に応じて加工・活用するのが特徴です。


🔁 データウェアハウスとデータレイクの違いまとめ

比較項目 データウェアハウス(DWH) データレイク
データの形式 構造化データ 全形式(構造化・非構造化)
保管方法 整理されたデータ 未加工・生データ含む
対象ユーザー 業務部門・経営層 分析者・データサイエンティスト
主な用途 レポート・集計 高度分析・AIモデル
処理コスト 少ない(事前整備済み) 多い(前処理が必要)
導入コスト 高め 比較的安価に開始可能

🧭 どちらを使うべき?判断ポイント

シーン おすすめ
毎月の経営報告をスピーディに出したい データウェアハウス
センサーやSNSなど雑多なデータを集めて分析したい データレイク
AIや機械学習用の大量データを保存したい データレイク
BIツールで即座にグラフを作りたい データウェアハウス

✨ 実際は「両方を組み合わせる」時代へ

現在、多くの企業ではデータレイクで幅広くデータを集め、DWHで分析用に整えるという“ハイブリッド”な運用が主流になりつつあります。

  • データレイク:とにかく「ためる」
  • DWH:きれいに「整理する」&「活用する」

▶ 両方を組み合わせることで、柔軟性と実用性を両立できます。


📝 まとめ:データの“貯め方”にも戦略がある

要点 内容
DWHは 整ったデータを即分析に活用する「冷蔵庫」的存在
データレイクは とりあえず全部貯める「倉庫」や「池」的存在
使い分けのカギは 「誰が、何のために」使うかの明確化

Best regards, (^^ゞ