Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第9回:初心者が避けるべき落とし穴とは?

Hello there, ('ω')ノ

🕳 OSINTは“簡単そうで奥が深い”

OSINT(オープンソース・インテリジェンス)は、Google検索さえできれば誰でも始められます。 …が、「なんとなく探して、なんとなく分かった気になる」ことこそが最大の罠です。

初心者がつまずきやすい典型的な落とし穴を10個紹介します。 あなたが安全かつ効果的に調査を進めるための“地雷回避マニュアル”としてご活用ください。


⚠ よくある落とし穴10選


❌ 落とし穴1:目的があいまいなまま調査を始める

「とりあえず何か出てこないかな…」で検索を始めると、 時間だけが過ぎて、結局何も得られません。

対策

  • 「何を」「なぜ」「誰のために」調べるのかを最初に明文化
  • 目的→調査項目→検索手法、の順に分解してから着手する

❌ 落とし穴2:自分の個人情報がバレる

ログインしたままSNSを閲覧したり、自分のIPで調査をしてしまうと、 調査対象に“調べられている”ことがバレる危険があります。

対策

  • VPN、プライベートブラウザ(Brave、Tor)を使用
  • Sock Puppet(調査用人格)を作り、本名や会社情報は一切使わない

❌ 落とし穴3:誤情報・古い情報を信じてしまう

ネット上の情報は玉石混交。「出典がない情報」は基本的に疑うべきです。

対策

  • 複数の情報源でクロスチェック(最低2つ以上)
  • 日付、出典元、ドメインの信頼性をチェックする癖をつける

❌ 落とし穴4:怪しいツールやリンクをうっかり開く

「便利そうな調査ツール」に見えて、実はマルウェア付きだったり、 アクセスしただけで監視される場合もあります。

対策

  • GitHubなど信頼できるソースからツールを入手
  • .onionや短縮URL(bit.lyなど)はクリック前に展開して確認

❌ 落とし穴5:ログや証拠を残さない

「たしかに見たんだけど…」だけでは、報告書も分析もできません。

対策

  • スクリーンショット+URLの保存を習慣化
  • 調査ログ(日時・対象・使ったキーワード・気づき)を残す

❌ 落とし穴6:個人アカウントを使って調査する

調査中に「うっかり自分のアカウントで『いいね』してしまった」…よくあるミスです。

対策

  • 調査専用ブラウザ or 仮想マシンで環境を完全に分ける
  • 本人のSNSやGoogleアカウントには一切ログインしない

❌ 落とし穴7:ツールを「入れて満足」してしまう

theHarvesterやMaltegoなど便利なツールは多いですが、 **使い方を理解しないと“宝の持ち腐れ”**になります。

対策

  • 最初は1〜2個に絞って、実際に動かしてみる
  • 「何が得られるのか」を理解した上で目的に合うツールを選ぶ

❌ 落とし穴8:対象との“距離感”を読み誤る

アクティブOSINT(接触型調査)を行う際に、 「やりすぎて相手に通報される」ケースもあります。

対策

  • 会社の許可なくアクティブ調査は行わない
  • 接触が必要な場合は、段階的・控えめに行う

❌ 落とし穴9:違法・非倫理的な領域に踏み込む

OSINTは「公開されている情報」だけを対象にします。 ハッキング、ログイン、盗撮、盗聴などは一切NGです。

対策

  • 常に「その手法は、新聞社でも使えるか?」を自問自答
  • 公的なポリシーや法令(個人情報保護法など)をチェック

❌ 落とし穴10:「自分には関係ない」と思ってしまう

OSINTはセキュリティ専門職だけのものではありません。 営業・人事・広報・経営企画など、あらゆる部署で活用できます。

対策

  • 自分の業務に「調べる」「監視する」「分析する」作業があるか見直してみる
  • 小さな成功体験(たとえば、応募者のSNSからリスク検知)から始めてみる

✅ まとめ:落とし穴を知れば、OSINTはもっと使える

  • 成功よりも失敗しやすいポイントを先に知るのが上達の近道
  • 安全・合法・再現性のある手法で進めることが重要
  • OSINTは、正しく使えば「自分と会社を守るツール」になる

Best regards, (^^ゞ