Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第7回:OSINTを始めるための準備

Hello there, ('ω')ノ

🧰 「調べる前」にすべきことがある

OSINT(オープンソース・インテリジェンス)は、思い立ったらすぐに始められる反面、準備不足のまま着手すると失敗するリスクも高い分野です。

「情報漏洩しない環境で調査できるか」 「自分の情報が相手にバレないようにできているか」 「そもそも、何を調べたいのか明確か」

――今回は、調査に入る前の“正しいスタート地点”を一緒に整えましょう。


🔑 1. 調査の目的を明確にする

まず最初に、調査の「ゴール」=目的を具体的に定めましょう。

✅ 目的の例:

  • 採用候補者のSNS上の危険投稿を確認したい
  • 自社に関する不審なWebサイトが出回っていないか調べたい
  • ライバル企業の採用戦略や事業方針を読み取りたい

目的が曖昧なまま情報を探すと、時間だけが過ぎて、成果につながりません。


🛡 2. 調査する“自分”を守る(匿名性の確保)

OSINTでは、自分の正体が相手にバレないようにする=匿名性の確保が必須です。

🔒 準備すべきセキュリティ項目:

  • VPNの使用(IPアドレスを偽装)
  • ブラウザの選定(Brave、Tor、DuckDuckGo推奨)
  • Cookieと履歴の自動削除設定
  • OSINT専用の調査アカウント作成(後述)
  • 個人アカウントや社用端末の使用は禁止

社内PCではなく、専用の調査用端末や仮想環境(VM)を使うのが理想的です。


👤 3. 調査用の“別人格(Sock Puppet)”を用意する

アクティブなOSINT(グループ参加、SNS接触など)を行う場合、調査専用の偽装アカウント(=Sock Puppet)が必要になります。

🧪 最低限そろえる情報:

  • 架空の名前(本名は使わない)
  • フェイクの顔写真(ThisPersonDoesNotExist.comで生成)
  • 架空の経歴・趣味など(信頼されやすいストーリー)
  • 専用メールアドレス(GmailやTutanota等)
  • 調査用電話番号(TextFree等で取得)

重要:調査対象との“距離感”を考慮し、リアルすぎず、怪しまれない程度に設定しましょう。


🧩 4. 使用する基本ツールをそろえる

最低限の準備として、以下のようなOSINTツールを事前にブックマークまたは導入しておきましょう。

ツール名 用途 URL
OSINT Framework 情報源リンク集 https://osintframework.com/
theHarvester メール・ドメイン収集 GitHubで配布中
Shodan IoT検索 https://www.shodan.io/
SpiderFoot 自動情報収集 https://www.spiderfoot.net/
Google Dork List 高度な検索演算子 検索で多数出ます
Maltego 相関分析 https://www.maltego.com/

まずは**「無料」「簡単に試せる」ツールから**使い始めるのがコツです。


📁 5. 記録と証拠保存の体制を整える

調査した内容は、あとから再確認・証明できる形で記録することが大切です。

📌 準備するもの:

  • スクリーンショット保存ツール(Snipping Tool、Lightshot など)
  • URL管理表(ExcelやNotionで一覧管理)
  • 調査ログ(日付、対象、使用ツール、結果など)

調査中に取得した情報の「出所」と「時刻」は、報告書作成時に必須になります。


✅ まとめ:「OSINTは準備が9割」

  • OSINTを始める前に、「目的」「環境」「匿名性」「道具」「記録」の5つを整えること
  • 特に“自分の身を守る”匿名性は最優先事項
  • 準備段階をしっかり踏むことで、調査の質と信頼性が大きく変わる!

Best regards, (^^ゞ