Hello there, ('ω')ノ
🔓 脆弱性の概要
このラボでは、2要素認証(2FA)の不完全な実装により、攻撃者が2FAコードを入力せずに保護されたアカウントページにアクセスできる脆弱性を検証します。具体的には、ログイン後に2FAコードの入力を求められますが、サーバー側での適切な検証が行われていないため、特定のURLに直接アクセスすることで2FAをバイパスできます。
🧪 手順:2FAバイパスの実演
1. 正規ユーザーとしてログイン
wiener:peter
の資格情報を使用してログインします。- 2FAコードの入力を求められたら、画面上部の「Email client」ボタンをクリックしてメールを確認し、コードを取得します。
- コードを入力してログインを完了し、
/my-account
ページにアクセスします。
2. 被害者ユーザーとしてログイン
carlos:montoya
の資格情報を使用してログインを試みます。- 2FAコードの入力を求められますが、コードは取得できません。
- この状態で、ブラウザのアドレスバーに直接
/my-account
と入力してアクセスします。 - サーバー側で2FAの検証が行われていない場合、Carlosのアカウントページにアクセスできてしまいます。
🧠 解説:なぜこのバイパスが可能なのか?
この脆弱性の根本的な原因は、2FAの検証がクライアント側(フロントエンド)でのみ行われ、サーバー側での適切なセッション管理やアクセス制御が欠如していることにあります。ログイン後、2FAコードの入力前にセッションが確立されており、特定のURLに直接アクセスすることで、2FAを経由せずに保護されたリソースに到達できてしまいます。
🛡️ 対策:開発者が取るべき防御策
サーバー側での2FA検証の強化:
- 2FAが完了するまで、セッションに制限を設け、保護されたリソースへのアクセスを禁止します。
アクセス制御の徹底:
- 各リソースへのアクセス時に、ユーザーが2FAを完了しているかをサーバー側で検証します。
セッション管理の改善:
- 2FA完了前と完了後で異なるセッションを使用し、2FA未完了のセッションでは制限を設けます。
セキュリティテストの実施:
- 2FAの実装後、様々なユーザー行動をシミュレートして、予期しないアクセスが可能でないかを検証します。
✅ まとめ
2要素認証は、セキュリティを強化する有効な手段ですが、その実装が不完全であると、逆にセキュリティリスクを増大させる可能性があります。特に、ユーザーが予期しない行動を取る可能性を考慮し、サーバー側での厳格なセッション管理とアクセス制御を実装することが重要です。開発者は、ユーザーの行動を過信せず、あらゆる可能性を考慮したセキュリティ設計を心がけるべきです。
Best regards, (^^ゞ