Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第31回:シーケンシャル処理とパラレル処理──最適なワークフローとは?

Hello there, ('ω')ノ

エージェントAIにタスクを実行させるとき、 「どういう順番で処理させるか?」を決めるのはとても重要です。

  • 順番通りに1つずつ進めるのか?(シーケンシャル)
  • 複数を同時に進めるのか?(パラレル)

この選択によって、処理時間・精度・安定性が大きく変わるのです。


🧭 シーケンシャル処理とは?

ひとつずつ順番に処理する方法(直列型)

ステップ1 → ステップ2 → ステップ3…

✅ 特徴

  • 手順が明確
  • トラブルが起きても、前のステップで止められる
  • 依存関係がある処理に向いている(例:予約→確認→通知)

✅ 向いている業務

  • 書類処理や申請フロー
  • 予約業務(ホテル→飛行機→カレンダー)
  • 状態が順番に変わる業務

⚡ パラレル処理とは?

複数の処理を同時並行で進める方法(並列型)

ステップ1  
ステップ2  
ステップ3  
(同時に実行)

✅ 特徴

  • 時間短縮に強い
  • ただし、各処理が独立していることが前提

✅ 向いている業務

  • 複数情報の同時取得(例:フライト+ホテル+天気)
  • マーケット調査、複数社への見積もり依頼
  • 大量データの集計・分析

⚖️ どちらがいい?シーケンシャル vs パラレル

項目 シーケンシャル パラレル
処理の速さ △ 遅い(順番待ち) ◎ 速い(同時実行)
安定性 ◎ 高い(順に確認可能) △ 依存性があると不安定
実装の簡単さ ◎ シンプル △ エラー制御が難しい
適した場面 逐次処理・フロー業務 同時実行・情報収集

🧪 実務での使い分け例

✅ 出張準備タスク

タスク 方法 理由
日程の確認 シーケンシャル ユーザーの希望に依存
ホテル+フライト検索 パラレル 同時に探して効率化
最終プラン生成 シーケンシャル 結果を統合する必要あり

🧠 AIエージェントに組み込むときの注意点

🔄 条件分岐を明確にする

  • 例:「ホテル検索が失敗したら、フライト予約は止める」などの連携ルール

🧩 状態管理とトリガー制御がカギ

  • 各処理が「いつ・何をトリガーに始まり/終わるのか」を定義しておく

📤 結果の統合を設計する

  • パラレルで動かした結果を「どうまとめるか?」の処理が必要(例:全結果を待ってから次へ)

📘 実装時のおすすめパターン

【STEP1】目的・条件の取得(シーケンシャル)
     ↓
【STEP2】検索系タスクを同時実行(パラレル)
     ↓
【STEP3】統合評価 → 最適プラン作成(シーケンシャル)
     ↓
【STEP4】予約・通知処理(シーケンシャル)

→ このように段階で混ぜるハイブリッド設計が実務では最適です。


✍️ まとめ

  • シーケンシャル処理は「順番通りに確実に進めたい」タスクに最適
  • パラレル処理は「時間を短縮したい」「独立した作業を同時進行したい」場面に強い
  • 多くの業務では両者の“使い分け”+“組み合わせ”が鍵
  • エージェントAIに組み込む際は、依存関係・エラー制御・状態管理が重要になる

Best regards, (^^ゞ