Hello there, ('ω')ノ
エージェント型AIは「考えて動く」存在です。 しかし、“動く”とは実際にはツールを使って計画通りに作業をこなすことを意味します。
つまり、「使うツール」+「やるべき手順」=統合設計が重要になります。 今回は、この「ツール」と「計画(プラン)」をどうつなげると実務で機能するか、その設計のポイントをお伝えします。
🧩 統合設計とは?
AIエージェントが“何を・いつ・どのツールで・どう実行するか”を、計画として設計すること
簡単に言えば、
- ツールが使えるようになっていても
- AIが「どういう場面でそれを使うか」を理解していなければ
…結局「動かない」わけです。
この両者を結びつけるのが統合設計です。
✅ 成功させるための5つのコツ
① 「ツールに使える情報」を設計段階から想定する
AIが外部ツール(APIなど)を使うには、「引き渡すデータ」が必要です。 そこで最初から、「AIが必要とする情報は何か?」を洗い出しておきます。
🔍 例:
- カレンダー登録 → 日付・時間・イベント名・参加者
- チケット購入 → 出発地・到着地・日時・人数・予算
→ 対話設計や入力フォームにこの情報を含める工夫が必要です。
② 「プランニング」の単位を明確に分ける
AIにとって、1つの大きな目標をいきなり達成するのは難しい。 そこで、1タスク=1目的=1ツール処理になるように設計します。
例:
出張予約エージェントの分解:
- フライト検索(外部API使用)
- ホテル検索(別API)
- 予算チェック(社内ルール)
- 予約実行(条件満たせば)
→ 各段階を独立して設計することで、処理の安定性が向上します。
③ 「成功条件」を明文化する
AIが「これは完了」と判断するためには、成功の条件が必要です。
🔧 例:
- フライトが選ばれた → ✅ 選択完了
- 候補が3つ提示された → ✅ 検索成功
- APIがステータス200を返した → ✅ 実行成功
→ これを決めておかないと、AIが“うやむや”のまま進んでしまいます。
④ ツールの「失敗パターン」も設計に入れる
現実世界では、ツールが失敗することもあります。
- APIが落ちる
- 候補が見つからない
- 不正なデータを渡した
→ これらに対して**「再試行する/他の方法を試す/人に聞く」**などの「プランB」を用意しましょう。
⑤ 状態の“見える化”を忘れない
AIが今「どこまでやったか」「次に何をするか」を記録し続けるように設計しましょう。
🧠 例:
- 現在の状態:ホテル検索中
- 次の状態:フライト検索予定
- 成果物:ホテル候補3件、評価付き
→ これにより、「途中から再開する」「人が途中確認する」ことも可能になります。
🧠 図解イメージ:統合設計の考え方(テキスト図)
[ユーザーの依頼] ↓ 【プランニング】 ├─ ステップ1:必要な情報を収集 ├─ ステップ2:ツールAで実行(成功条件つき) ├─ ステップ3:結果を評価・記録 └─ ステップ4:次のタスクへ移行 ↓ 【状態と進捗を管理】 ↓ [完了 or エラー処理に分岐]
✍️ まとめ
- エージェントAIを業務で“ちゃんと動かす”には「ツール」と「計画」の統合設計が不可欠
- 情報の設計、タスクの粒度、成功・失敗条件、状態管理が成功のカギ
- 現場で使えるAIにするには、“計画的に動くための構造”が必要
Best regards, (^^ゞ