Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

ファイルアップロード脆弱性の影響(続編)— 見落とされがちな深刻なリスク

Hello there, ('ω')ノ

✅ ファイルアップロードの検証不足が引き起こすさらなる脅威

ファイルの種類や実行権限だけでなく、ファイル名・保存先・サイズの検証不足も重大なセキュリティリスクを生み出します。以下では、その影響を詳しく見ていきます。


🧨 1. ファイル名の検証不足による上書き攻撃

🔍 攻撃内容

  • アップロードされたファイルが、既存の重要ファイルと同名だった場合、そのファイルが上書きされる可能性があります。
  • 特に、サーバーの設定ファイル(例:.htaccess)WebページのHTMLファイルなどが上書きされると、動作やアクセス制限が改ざんされてしまいます。

📚 例

  • robots.txtindex.html といったファイルを、攻撃者が同名でアップロード → サイトの挙動や表示が書き換えられる。

🗂️ 2. ディレクトリトラバーサルとの複合脆弱性

🔥 攻撃内容

  • アップロード機能にディレクトリトラバーサルの脆弱性がある場合、ファイル名に ../ を含めることで、意図しない場所にファイルを保存させることができます。
  • これにより、本来保存されるべき uploads/ フォルダ以外の、システム領域やアプリケーションの中核ファイルを攻撃できるようになります。

📚 例

filename = ../../admin/config.php

→ 管理画面の設定ファイルを上書きする可能性あり。


🧱 3. ファイルサイズの検証不足によるDoS攻撃

🔍 攻撃内容

  • アップロードファイルのサイズ制限が設定されていない、または緩すぎる場合、攻撃者は非常に大きなファイルを何度もアップロードすることで、サーバーのディスク容量を枯渇させることができます。
  • これにより、アプリケーションの停止・他のユーザーへの影響・ログ保存の失敗など、深刻なDoS(サービス妨害)状態が発生します。

📚 例

  • 10GBのダミーファイル を連続アップロード → /tmp/uploads が満杯 → サーバーがログも書けずダウン

🎯 まとめ:見落とされやすいファイルアップロードの影響

脆弱性内容 影響
ファイル名の未検証 重要ファイルの上書き・改ざんの可能性
ディレクトリトラバーサルとの併用 任意の保存先へファイル配置 → 高リスク操作
ファイルサイズの未制限 DoS攻撃(ディスク圧迫)によるサービス停止

✅ 対策ポイント(再確認)

  • 🔒 ファイル名はサーバー側でランダムなIDに変更する(例:UUID)
  • 🚫 ../ などの相対パス表現を除外・正規化する
  • 📏 アップロードサイズの上限設定(例:最大5MBなど)
  • 🧹 定期的なアップロードディレクトリのクリーンアップ処理

「アップロードファイル=リスクの入り口」 一見無害に見えるファイルでも、 その名前や保存場所、サイズの扱いを誤ると、 深刻なセキュリティインシデントに発展します。

厳格な検証と安全な保存設計で、防御を強固にしましょう!

Best regards, (^^ゞ