Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第2回:なぜ「考えて行動するAI」が注目されているのか

Hello there, ('ω')ノ

今、AIに求められているのは“ただの賢い回答者”ではなく、“仕事を任せられる実行者”です。 それを実現するのが「考えて行動するAI」──つまり、エージェント型AIです。

ではなぜ、こうしたAIがビジネスの現場でこれほどまでに注目されているのでしょうか? その背景には、「業務の複雑化」「人手不足」「スピード重視」「責任の所在の明確化」といった、現代企業が抱える課題があります。


📌 1. 業務は“会話”だけでは終わらない

まず前提として、ChatGPTのような生成AIが活躍できるのは「情報提供」や「文章作成」など、完結した問いに対する返答型のタスクです。

ですが、実際の業務は以下のように、複数のステップが絡み合ったプロセスがほとんどです。

例:出張手配の業務

  1. 上司「来週、東京出張の手配しておいて」
  2. AIが日時、目的、予算などをヒアリング
  3. 最適なフライト・ホテルを検索
  4. 社内ルールを確認(予算上限・優先航空会社など)
  5. 上司に候補を提示して承認を得る
  6. 予約、支払い、社内システムへ登録
  7. 上司に旅程をメールで共有

この流れ全体を人の手を借りずに回せるAIがあれば、どれだけ業務が効率化されるかは想像に難くありません。


🤯 2. 単純作業は自動化されつくした、その次は?

RPA(業務自動化ツール)の導入やノーコードツールの普及で、定型的・繰り返し型の業務はすでに自動化されてきました。 しかし、以下のような「判断を伴う業務」は、これまで人にしかできませんでした。

  • 条件に応じて行動を変える
  • タスクの順番を最適化する
  • 他者と調整しながら進める
  • 前回の経験をもとに工夫する

こうした「柔軟性と判断力が求められる業務」に踏み込むためには、AIに“思考”と“行動”の力を持たせる必要があるのです。


💼 3. ビジネスのスピードに追いつくため

ビジネスの現場では、こんな声をよく聞きます:

  • 「意思決定のスピードが遅い」
  • 「リサーチに時間がかかりすぎる」
  • 「やるべき作業が多すぎて手が回らない」

ここで「考えて行動できるAI」がいれば、 人の代わりに「調べる→考える→実行する」までを自動でこなすことができます。

🔁 AIが一人分の“仕事の回転”を担える

これにより、人間は判断やクリエイティブな領域に集中できるようになります。


🧠 4. 人がAIを監督する、という発想

今までは「AIに使われる」感覚がありましたが、今後はその逆です。 エージェント型AIは、あくまで**人が“任せて監督する存在”**です。

たとえば:

  • AIが提案する → 人がOKする → AIが実行する
  • AIが失敗する → 人が気づいて修正指示を出す

つまり、**「信頼はするが、丸投げしない」**という使い方が求められるのです。 このスタイルが今、エンタープライズの現場でも注目されています。


✅ 注目される3つの理由まとめ

理由 解説
✅ 業務が複雑化し、AIに「一連の流れ」を任せたい 単発の回答ではなく、全体の業務プロセスを担えるAIが求められている
✅ 単純作業は既に自動化済みで、次は“思考業務”の番 AIが人のように考えて判断できる必要がある
✅ AIを監督する「人間主導の運用」が実現可能に 丸投げせず、信頼しながら制御できるAIが理想的

✍️ まとめ

「考えて行動するAI」は、単なる“賢いチャットボット”ではありません。 それは、ビジネスを支える“新しいパートナー”です。

複雑でスピードが求められる現代のビジネスにおいて、こうしたAIの導入は、 人の業務を減らすだけでなく、質を高め、判断の質やスピードを底上げする鍵になるのです。

Best regards, (^^ゞ