Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第56回:小さく始めるRAG導入:スモールスタートのすすめ

Hello there, ('ω')ノ

「RAGに興味はあるけど、なんだか難しそう…」

生成AIやRAG(検索拡張型生成)の話を聞くたびに、こう感じる方も多いのではないでしょうか?

  • 「どこから始めたらいいのかわからない」
  • 「予算や人手が限られていて…」
  • 「社内の説得材料が足りない」

そんな方にこそおすすめしたいのが、スモールスタート(小さく始める)RAG導入です!


💡 スモールスタートって、どういうこと?

✅ 本番運用ではなく、“試せるミニRAG”をまず作ってみることです。

通常の導入 スモールスタート
全社導入が前提 1部門・1業務だけでOK
仕様書や予算が必要 手元の資料だけでも試せる
LLMやシステムが複雑 ノーコード or 最小構成で構築可能
数ヶ月かかる 最短1日で体験できる

📌 “作ってみてから考える”のがポイントです!


🛠 スモールスタートのための5ステップ


✅ ステップ①:業務を1テーマに絞る

「困ってる」「調べることが多い」「答えるのに時間がかかる」業務を選びます。

例: - 総務部のよくある質問(福利厚生・勤怠など)
- 営業部の提案資料ナレッジ
- ITヘルプデスクの過去の問い合わせ対応履歴


✅ ステップ②:手元の資料を“ナレッジ”に変える

  • Word、PDF、Notionページ、Google Docs など
  • 最初は10~20ページ程度でOK
  • 文書がバラバラでも大丈夫(あとで分割・整形します)

✅ ステップ③:ノーコード or 最小コードで構築する

🔧 使えるツール例:

ツール できること
LangChain + Gradio Pythonが少しわかる方向け。超軽量RAGをサクッと構築
LlamaIndex Starter Pack チュートリアル通りで簡単に文書検索AIを構築
Notion AI + ChatGPT データをNotionに集めて、ChatGPTでRAG的検索を模擬
Streamlit / Recraft AI 簡単なチャット画面を作って試せる

✅ ステップ④:身近な質問を投げてみる

例: - 「交通費はいつまでに申請すればいいですか?」
- 「営業資料の最新版はどこにありますか?」
- 「特別休暇って誰が対象なんですか?」

➡ 思ったより“ちゃんと答えてくれる”ことに驚くはずです!


✅ ステップ⑤:気づき・効果をチームで共有する

  • 「手元のPDFが検索できるの、便利すぎる」
  • 「問い合わせ対応が減りそう!」
  • 「出典つきで答えてくれるから安心」

📢 → この実感が、“社内展開”の説得材料になります!


✅ スモールスタートが向いている人・会社

タイプ 理由
初めて生成AIを触る 小さな成功体験でAIへの信頼感が育つ
少人数チーム チーム内で完結できる範囲から始められる
情報が紙・PDFに多い RAGは“文書中心”の業務と相性が抜群
社内の説得が必要 試作品を見せることで百聞は一見に如かず!

🎯 スモールスタートの成功ポイントまとめ

ポイント 解説
✅ 完璧を目指さない 最初は動けばOK。使ってから直せばいい
✅ 小さなテーマに集中 「よくある質問集」「社内規程」などが最適
✅ UIより中身が大事 Fancyな画面より“正しく答える”のが優先
✅ チーム内で使ってもらう すぐ隣の人に触ってもらうことが一番の推進力

まとめ:「小さく始めること」が、最大の加速装置になる

  • RAGは、身近な文書から始められる“業務のAI化”の入り口
  • ノーコードや軽量構成で“今すぐ”試せる環境が整ってきている
  • 小さく作って、小さく使って、小さく感動する――
    その1歩が、大きなAI活用の波を生み出します!

Best regards, (^^ゞ