Hello there, ('ω')ノ
同じ質問、何度も来ていませんか?
「パスワードを忘れました」
「出張の交通費ってどこまで出るんですか?」
「名刺の再発行ってどうやるの?」
こうしたよくある社内質問(FAQ)は、手間のわりに回答が単調。
しかも、情報はマニュアルやポータルにすでに載っていることが多いですよね。
そこで活用したいのが、RAG(検索拡張型生成)を使ったFAQ対応の自動化と、
AIによるFAQの“自動生成”です。
💡 なぜRAGでFAQを自動化できるの?
RAGは、「意味で検索して、自然に答える」という特性を持っています。
つまり──
- 質問の言い回しが変わっても、意味で理解してくれる
- 回答はマニュアルや規程から自動で引っ張ってきてくれる
- 書き方も丁寧に整えてくれる(プロンプト次第で口調も自由)
📌 すでにある情報を活かして、問合せ対応をAIに任せることができるわけです!
🧠 FAQの“自動生成”とは?
FAQの自動生成とは、たとえば次のようなことです:
- 膨大なマニュアルや社内規程をAIに読み込ませ
- その中から「よくある質問になりそうな箇所」をピックアップし
- 質問+回答形式に自動で変換する
✅ 実際のプロンプト例:
以下の文書内容から、社員がよく聞きそうな質問を3つ考えてください。 それぞれに対して、簡潔でやさしい回答をつけてください。
📌 このようにして、「想定FAQの素案」をAIに出させることが可能です!
✨ 自動生成のメリット
項目 | メリット |
---|---|
⏱ スピード | 何十ページの文書でも数十秒でFAQに変換可能 |
🧠 網羅性 | 人が気づかない“聞かれそうなこと”まで拾ってくれる |
🎯 一貫性 | 回答の口調や内容をテンプレで統一できる |
🔁 メンテ性 | 文書が更新されたらFAQも再生成すればOK! |
🎯 精度の高いFAQ対応のために工夫したいポイント
① 質問パターンを広くカバーする
同じ内容でも、質問の仕方は人それぞれ:
- 「有給って何日前に申請するの?」
- 「休みっていつまでに申請すればいいの?」
- 「休暇の申請期限教えて」
➡ 意味は同じでも、表現が違う質問に対応できるようにするために、
「質問バリエーションの収集」や「ベクトル検索の活用」が重要です。
② 回答文のルール化(テンプレート活用)
回答の「ばらつき」をなくすために、プロンプトに以下のようなルールを設定:
- 文体:社内向けに丁寧でわかりやすく
- 長さ:200〜300文字以内
- 構成:「結論 → 補足 → 出典」の順に
- 出典:どこに書かれているかを明示(例:人事マニュアル 第3章)
③ メタデータの設計
各チャンク(文書のかけら)に「どの文書のどこか」がわかる出典情報(メタデータ)をつけておけば、
AIは「出典付きで回答する」ことができます。
④ 社員の声を拾って改善
PoCの段階では、社員からの実際の質問ログを集めて──
- 検索できなかった質問
- 意図と違った答えが返ってきた質問
- 表現が分かりにくかった回答
などをレビューし、FAQセットやプロンプト設計を改善していくことが大切です。
📋 FAQ対応自動化の進め方(5ステップ)
- 対象部門・対象テーマを絞る(例:人事、IT、経理)
- 関連マニュアルやFAQを収集し、チャンク化+ベクトル化
- 既存の問い合わせ履歴から質問パターンを抽出
- AIにFAQを自動生成させてレビュー・修正
- テスト運用でフィードバックを集めながら改善
💬 RAGによるFAQ自動対応の理想形
ユーザー:「休暇の取り方ってどうするんだっけ?」 → AIの回答: 「有給休暇の申請は、原則3営業日前までにSmartHRから手続きを行ってください。 出典:人事マニュアル 第4章『休暇申請の流れ』」
✅ 回答の一貫性
✅ 情報の正確性
✅ 出典の明示
➡ 人が対応するよりも速く、かつ根拠が明確!
まとめ:FAQ業務はAIと相性抜群。自動化でラクになる!
- RAGを活用すれば、既存文書からAIがFAQとして答えてくれるようになる
- AIに「FAQそのもの」を作らせることもできる(自動生成)
- 精度を上げるには、質問の言い回しと回答テンプレの工夫がポイント
- 社員からのフィードバックで継続的に育てていくことが成功のカギ
Best regards, (^^ゞ