Hello there, ('ω')ノ
「RAGを社内で使いたいけど、まず何から始めればいい?」
RAGや生成AIの活用に関心がある企業が増える一方で、
「どこから手を付けていいかわからない」という声もよく聞きます。
そんなときにおすすめなのが、PoC(Proof of Concept)=概念実証です。
✅ PoCとは、「本格導入の前に、小さく試して効果を確かめるテスト」のこと。
実際に動くものを作ってみて、「これは使える!」と社内で納得してもらう第一歩になります。
今回は、非エンジニアでも取り組めるPoCの作り方・進め方・注意点を丁寧にご紹介します!
🧩 まずPoCで確認したいことは?
確認項目 | 目的 |
---|---|
技術的にうまく動くか | 質問に対して正確な回答が得られるか? |
データが使い物になるか | 社内文書の整備状態や使いやすさをチェック |
実務に役立つか | ユーザーにとって「使いたい」と思えるか |
投資する価値があるか | コスト・時間・工数に対する効果を可視化 |
➡ PoCでは“スモール・サクセス”をつくることが大事!
🧭 PoCの進め方:5ステップでOK
✅ Step 1:対象業務を1つに絞る
まずは、RAGが得意そうな業務を1つだけ選びましょう。
おすすめ業務 | 理由 |
---|---|
社内FAQ対応 | 定型的で質問が多く、データも揃っていることが多い |
マニュアル検索 | 文書化されている内容を“意味で探す”ニーズがある |
社内規程の参照 | 条文やルールの確認を自動化できる |
✅ Step 2:テストデータを集める
次に、PoCで使う社内文書を選定します(5〜10ページ程度でもOK)。
📁 例:就業規則・経費マニュアル・よくある質問集(Word, PDF, テキストなど)
💡 最初から完璧に整える必要はありません!
👉 チャンク化・ノイズ除去は「やりながら調整」するスタンスでOK。
✅ Step 3:ツール選定&構築(ノーコードOK)
初心者向けの構築手段は以下の通り:
方法 | 特徴 |
---|---|
ChatGPT+ファイル読み込み | 最も手軽。PDFをアップロードして質問できる(Plus限定) |
ChatPDF | PDFをアップ→意味検索で質問。UIもシンプルで社内説明に最適 |
Flowise(LangChain GUI) | 本格的なRAG構成をノーコードで体験できるツール |
Notion AIやGemini(旧Bard) | 社内情報を読み込ませて自然な回答を得る用途に◎ |
🔧 エンジニアが関与できる場合は、LangChain+LlamaIndex+OpenAI APIで構築するとPoC以降の拡張もスムーズです。
✅ Step 4:質問セットを作ってテスト
「実際にユーザーが聞きそうな質問」を3〜5個準備し、
回答の質、スピード、出典の明示などを検証します。
📌 評価ポイントの例:
評価項目 | 見るべきポイント |
---|---|
精度 | 質問に対して正しい情報が返ってきたか? |
表現 | 社内向けとして使えるトーンになっているか? |
出典表示 | どこから引用されたか明示されているか? |
操作性 | 誰でも使えるシンプルな操作か? |
✅ Step 5:関係者へのデモ&フィードバック収集
PoCの成果を社内で共有し、「実際に使うイメージ」を持ってもらいましょう!
💬 よくあるフィードバックの切り口:
- 「これ、他の部署でも使えそう」
- 「社内ポータルと連携できる?」
- 「検索精度をもう少し上げられる?」
➡ こうした声が出れば、PoCは大成功です!
⚠ よくあるPoCの落とし穴と対策
ありがちな課題 | 対策ポイント |
---|---|
データ整備に時間がかかる | 最初は手作業でもOK。まずは“使える一部だけ”で十分 |
質問が抽象的すぎて評価しづらい | 実際の問い合わせログなどをもとに質問を作る |
結果が良すぎて「魔法扱い」される | 検索・生成のプロセスを丁寧に説明して理解を促す |
期待値だけが先行する | 得意なこと・不得意なことをきちんと伝えることが重要 |
まとめ:PoCは「小さく始めて、大きく育てる」第一歩!
- PoCは、RAG導入の可能性を“体感”し、関係者を巻き込む最良の手段
- 対象業務は1つ、データは少なく、ツールは手軽なものから
- 質問テストとユーザーフィードバックが、次のステップを決めるカギ
- 完璧を目指すのではなく、“まず動かす”が成功の秘訣!
Best regards, (^^ゞ