Hello there, ('ω')ノ
理屈はなんとなく分かった。でも流れがつかめない…
これまでの記事で、RAGに関わる技術や用語、設計のポイントについて一つずつ学んできました。
でも…
🔸「なんとなくパーツは分かったけど、全体の流れがつながらない」
🔸「実際に“質問 → 回答”の裏で何が起きてるのか、図で見たい!」
という声も多いはず。
今回は、RAGがどのようにして“社内データに基づいた答え”を返しているのかを、図解とともにやさしく整理します。
🔁 まず全体像をざっくり一言で!
RAGは以下のような流れで動いています:
✅ 社内文書を意味ベースで整理しておく(インデックス)
✅ 質問に応じて、意味が近い情報を検索(検索)
✅ 検索結果をもとに、AIが自然な文章で回答(生成)
📘 文章で説明するとこんな流れ
- ユーザーが質問を入力(例:「経費精算の締切は?」)
- AIがその質問の“意味”を数値に変換(ベクトル化)
- ベクトルデータベースから、意味が近い社内文書を探す
- 見つかった文書(チャンク)をAIに渡す
- ChatGPTなどのLLMが、その情報をもとに回答文を生成
- 出典付きで自然な答えをユーザーに返す!
🖼 図で見る!RAGの基本フロー
┌───────────────────────────────┐ │ ステップ①:インデックス(事前準備) │ │ 社内文書をチャンクに分割 → ベクトルに変換 → 保存 │ └──────────────┬──────────────────┘ ↓ ┌──────────────────────────────┐ │ ステップ②:検索(質問時に実行) │ │ 質問をベクトルに変換 → 意味が近いチャンクを取得 │ └──────────────┬──────────────────┘ ↓ ┌───────────────────────────────┐ │ ステップ③:生成(AIによる回答) │ │ 検索結果+質問 → LLMに渡す → 回答文を生成 │ └───────────────────────────────┘ ↓ ✅ 回答をユーザーに表示!(出典付きもOK)
💡 各ステップのポイントをおさらい
ステップ | 役割 | 主な処理 | ポイント |
---|---|---|---|
インデックス | 準備 | 文書の分割・ベクトル化 | チャンク分けが精度を左右 |
検索 | 実行 | ベクトル検索(意味検索) | 埋め込みモデルの質が重要 |
生成 | 回答 | LLMによる自然言語生成 | プロンプト設計がカギ |
🧩 実務で使うとこんな流れになります
🧾 例:経費精算の社内FAQボット
- 経費マニュアル(PDF)をインデックス化
- 社員が「いつまでに経費申請が必要ですか?」と質問
- RAGが「締切」に関するチャンクを検索
- 「毎月20日までに申請」と記載された内容を抽出
- ChatGPTが自然な文で回答
- 「出典:経費マニュアル 第2章より」と一緒に表示
➡ まさに、「社内版ChatGPT」の完成形!
🌐 クラウド上でも、ローカルでも動かせる
RAGの処理フローは以下のように、社外サービス or 社内完結どちらでも構築可能です:
導入形態 | 特徴 |
---|---|
クラウド型(OpenAI, Pineconeなど) | 手軽にスタート可能、精度も高いがセキュリティ注意 |
オンプレミス型(FAISS, LlamaIndexなど) | 社内完結、情報漏洩リスクを最小化できる |
よくある誤解・落とし穴
誤解 | 実際は… |
---|---|
「AIが全部記憶してる」 | RAGはあくまで“その都度探して読む”仕組み |
「社内データを学習させる必要がある」 | RAGでは“再学習”不要!→外部参照だけで済む |
「ベクトル検索はキーワード検索と同じ」 | 意味で探す=言い換えや類似表現にも対応できる |
まとめ:RAGの動きは「調べて、読んで、答える」
- RAGは「検索+生成」の2ステップを支える“3層構造”でできている
- インデックス → 検索 → 生成 の流れを押さえることで、仕組みが見えてくる
- 実際には、人が「資料を調べて答える」流れとほぼ同じ
- ノーコードツールやクラウドサービスを活用すれば、すぐに体験可能!
Best regards, (^^ゞ