Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第7回:「プロンプト」って何のこと?うまく使いこなすコツ

Hello there, ('ω')ノ

ChatGPTにうまく指示できない…そんな経験ありませんか?

ChatGPTやAIチャットに質問して、こんな経験をしたことはありませんか?

  • 「なんか期待と違う答えが返ってきた」
  • 「もうちょっと丁寧に書いてほしかった」
  • 「思ってた方向とズレている…」

これは、AIの性能が悪いのではなく、「プロンプト(指示の出し方)」の問題かもしれません。

今回は、AIを賢く活用するための最重要スキルとも言える「プロンプト(prompt)」について、
その意味・役割・上手な書き方のコツをわかりやすく解説していきます。


「プロンプト」ってなに?

プロンプト(prompt)とは、AIに対して与える「指示文」や「質問文」のことです。

つまり、プロンプトとは…

💡 AIに何をしてほしいかを伝える“言葉のレシピ”

です。

たとえば、こんなふうに書きます:

✅「初心者にもわかるように、RAGについて説明してください」
✅「この文章を200文字以内に要約してください」
✅「この製品の魅力を、明るくポジティブなトーンで伝える広告文を作ってください」

こうした“お願いの仕方”がプロンプトであり、AIの出力内容に大きく影響を与えるのです。


プロンプト次第で、AIの答えは大きく変わる

同じAIを使っても、プロンプトの違いで回答の質・方向性・表現がまったく変わります。

たとえば…


🟦 プロンプト①:シンプルに指示

「RAGについて説明してください」

🟨 返ってきた回答(例):

「RAGとはRetrieval-Augmented Generationの略で、検索機能と生成AIを組み合わせた技術です。」


🟦 プロンプト②:読者と目的を明示

「非エンジニアの会社員向けに、専門用語を使わず、RAGの仕組みをわかりやすく説明してください。」

🟨 返ってきた回答(例):

「RAGとは、AIが社内の資料を探して、その情報をもとに答えてくれる仕組みのことです。まるで社内版ChatGPTのように使えます。」


このように、“誰に、何を、どう伝えるか”を明示することで、AIの出力は見違えるように良くなります。


実践で使える!プロンプト作成の5つのコツ

✅①「誰向けの文章か」を伝える

例:「新入社員向けに、やさしく説明してください」

✅②「目的やゴール」を明示する

例:「会議で使うための要点だけを抜き出してください」

✅③「口調・文体」の希望を伝える

例:「明るく親しみやすいトーンで」
例:「専門家っぽく、論理的に説明してください」

✅④「出力形式」を指定する

例:「箇条書きでお願いします」
例:「300文字以内で要約してください」

✅⑤「NG例・避けたい言葉」も伝える

例:「『AI』という単語は使わずに説明してください」


応用編:「プロンプトエンジニアリング」とは?

「プロンプトをどう設計するか」は、今や“AI活用の技術”として重要視されています。

この分野は プロンプトエンジニアリング(Prompt Engineering) と呼ばれ、以下のような応用技術もあります:

テクニック 内容
ショット指定(few-shot) 質問と模範回答のセットを例示して精度を上げる
分割指示(step-by-step) 問題を小さく分けて段階的に考えさせる
条件付きプロンプト 「この条件を満たす場合のみ答えてください」と制限する

👉 こうした工夫により、AIに考える力や論理性を持たせることもできるようになります。


RAGとの関係:プロンプトは“翻訳家”のような存在

RAGでは、「社内データを使ってどう答えるか」を、LLM(AI)に伝える必要があります。
その際、「どの情報を、どう使い、どう表現するか」を決めるのがプロンプトです。

RAGの中では、よくこんなプロンプトが使われます:

「以下の社内情報を元に、ユーザーの質問に答えてください。情報が足りない場合は『わかりません』と返してください。」

このように、RAGの精度や信頼性も“プロンプト次第”で大きく変わってくるのです。


まとめ:プロンプトはAIを動かす「設計図」

  • プロンプトとは、AIへの指示文(命令)
  • 質問の書き方1つで、AIの出力は大きく変わる
  • 「誰向けに、どう伝えるか」を具体的に書くと効果的
  • プロンプトエンジニアリングは、今後の重要スキル
  • RAGでも、プロンプト設計が結果の品質を左右する

Best regards, (^^ゞ