Shikata Ga Nai

Private? There is no such things.

第6回:LLMって何?ChatGPTとの関係は?

Hello there, ('ω')ノ

AIの世界でよく聞く「LLM」って?

生成AIの話をしていると、よく出てくるこの言葉。

LLM(エル・エル・エム)

なんとなく「専門用語っぽい」と感じてスルーしていませんか?
でも、ChatGPTやRAGを使ううえで、このLLMという言葉を理解しておくことはとても大事なんです。

今回は、「LLMとは何か?」「ChatGPTとどう関係しているのか?」を初心者向けにやさしく解説します。


LLMとは?:正式名称は「大規模言語モデル」

LLMは Large Language Model(ラージ・ランゲージ・モデル) の略。
日本語では「大規模言語モデル」と訳されます。

言葉のとおり、「とても大きな言語モデル(文章生成AI)」という意味です。

✔️ もっと簡単にいうと…

たくさんのテキストを学習して、人間のように文章を理解・生成できるAIモデル

のことです。


LLMは「生成AIのエンジン部分」

たとえば、ChatGPTを車にたとえると…

部分 機能
外観(UI) 質問を入力したり、結果を見る画面 ChatGPTの画面そのもの
エンジン 実際に考えて回答を出す頭脳 GPT-4(LLM)
ナビ 質問の仕方や指示の工夫 プロンプト(後日紹介)

つまり、LLMは“頭脳”にあたる部分で、ChatGPTはその応用サービスというわけです。


ChatGPT = GPT-3.5 / GPT-4 を搭載したAIチャット

ChatGPTは、OpenAI社が提供する対話型AIサービスです。
その内部では、次のようなLLM(GPTシリーズ)が使われています。

モデル名 特徴
GPT-3.5 速くて軽量。無料プランで利用可能な主力モデル
GPT-4 より高精度で多機能。有料プラン限定の高性能版
GPT-4 Turbo / GPT-4o 高速・大容量に進化したGPT-4の最新版(最大128,000トークン処理可能)

この「GPT」こそが LLMそのもの です。

つまり、ChatGPTは「LLM(GPT)を使って会話できるアプリ」なんですね。


他にもある!有名なLLMたち

LLMはOpenAI社のGPTシリーズだけではありません。
最近では各社が競い合うようにLLMを開発しています。

モデル名 提供企業 特徴
Claude 3 Anthropic 安全性重視。200,000トークンの長文処理が可能
Gemini Google 検索連携やマルチモーダル機能が強み
LLaMA 2 / 3 Meta(旧Facebook) オープンソースモデル。軽量でカスタマイズしやすい
Mistral / Mixtral Mistral社 超高速&軽量モデルで注目

これらもすべて「LLM」であり、RAGに組み込むことでさまざまな用途に対応できます。


LLMが得意なこと・苦手なこと

✅ 得意なこと

  • 文書の要約
  • 説明の言い換え
  • マニュアルの生成
  • メールや企画書の草案づくり
  • プログラムコードの補助

LLMは「言葉を扱う作業」に強いAIです。

⚠️ 苦手なこと

  • 最新情報への対応(訓練時点の情報しか知らない)
  • 数値計算や事実確認の精度(ときどき“それっぽく間違う”)
  • 「自社のルール」や「個別の事例」には弱い(ここをRAGで補う!)

LLMとRAGの関係は?

RAGは、LLMをベースにして、「社内情報を検索 → 回答に活かす」という仕組みです。

つまり、RAGとは──

「LLMに“自社の知識”を与えて、さらに賢く使う技術」

なのです。

LLMが「文章を生み出す頭脳」なら、RAGは「その頭脳に社内データを与える情報チーム」のような存在です。


まとめ:LLMを知ると、生成AIの全体像が見えてくる

  • LLMとは「大規模言語モデル」の略で、生成AIの心臓部
  • ChatGPTはLLM(GPT)を使った会話サービスの1つ
  • さまざまなLLMがあり、用途に応じて選べる
  • RAGはLLMの弱点(社内知識の欠如)を補う仕組み

Best regards, (^^ゞ