Hello there, ('ω')ノ
ChatGPTはすごい。でも“完璧”ではない?
多くの方が、ChatGPTなどの生成AIに感動した経験があると思います。
- 長い文章を一瞬で要約してくれる
- 難しい言葉をやさしく言い換えてくれる
- 文章の構成を整えてくれる
まさに「AIが文章を生み出す」時代が来たことを実感しますよね。
しかし一方で、こんな“モヤモヤ”も感じたことがありませんか?
- 「AIの回答って本当に正しいの?」
- 「なんとなく正しそうだけど、出典はどこ?」
- 「この内容、ウチの会社には合ってない気がする…」
それもそのはず。従来の生成AIは「汎用型」だからです。
今回は、そうした汎用型の生成AIと、RAGを使った生成AIとの違いをわかりやすく解説します。
従来の生成AI:すごいけど“他人ごと”
従来の生成AI(例:ChatGPT)は、膨大なインターネット上の情報で学習されています。
そのため、一般的な知識やパターンには非常に強い反面、個別の事情には弱いという特徴があります。
たとえば…
- ChatGPTに「交通費の申請方法は?」と聞くと、一般的な会社の例が返ってくる
- 「A社との契約書の内容は?」と聞いても、自社の情報は知らない
つまり、「誰にでも当てはまる答え」は出せても、「あなたの会社に合った答え」は出せないのです。
RAGを使った生成AI:あなた専用のAIになる
RAG(検索拡張型生成)を組み合わせると、生成AIは「あなたの会社の情報」に基づいて答えるようになります。
つまり、あなたの会社だけの“社内特化AI”が作れるというわけです。
質問 | ChatGPT(従来) | RAGを使ったAI |
---|---|---|
「経費精算の方法は?」 | 一般的な説明 | 社内マニュアルに基づいた手順を説明 |
「A社との過去の契約条件は?」 | わからない | 社内データから該当契約の要点を抽出 |
「来週の社内イベントって何?」 | 知らない | 社内カレンダーから最新情報を回答 |
この違い、非常に大きいと思いませんか?
回答の“根拠”が示される安心感
RAGにはもう1つ大きな特徴があります。
それは、AIが「この情報はこのファイルのこの部分から取りました」と答えられるという点です。
これにより、
- 回答の信頼性が増す
- 情報の確認や再調査がしやすくなる
- 間違いがあっても元データに立ち返れる
といった「業務で本当に使えるAI」になります。
具体的な違いをまとめてみよう
比較項目 | 従来の生成AI(ChatGPTなど) | RAGを使った生成AI |
---|---|---|
学習データ | インターネット上の公開情報 | + 社内データも取り込む |
回答の正確性 | 不明確(あくまで予測) | 根拠のある正確な情報 |
出典の提示 | なし | あり(出典元ファイルなど) |
カスタマイズ性 | 低い | 高い(部門別・用途別に調整可能) |
最新情報への対応 | モデルの更新待ち | 社内の更新で即時反映可能 |
セキュリティ | 外部データ中心で不安 | 社内完結も可能(オンプレ導入など) |
実際の使い分けイメージ
利用シーン | 従来型AIでOK | RAG型AIが必要 |
---|---|---|
一般知識の学習 | ✅ | – |
マーケティング文の草案作成 | ✅ | – |
社内業務の説明 | – | ✅ |
社内FAQへの対応 | – | ✅ |
過去の契約確認 | – | ✅ |
経営レポートの自動要約 | – | ✅ |
まとめ:RAGは“現場で使えるAI”の進化形
- 従来の生成AIはすごいが、「社内対応」は苦手
- RAGはAIに「社内データ」という“知恵”を授ける仕組み
- 回答の根拠が示せるため、業務でも安心して使える
- RAG導入により、AIは「便利なおもちゃ」から「頼れる業務パートナー」へ
Best regards, (^^ゞ