Shikata Ga Nai

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ELTとETLの違い

Hello there, ('ω')ノ

ELT(Extract, Load, Transform)ETL(Extract, Transform, Load) は、データ処理の2つの異なる手法です。
どちらもデータの抽出(Extract)、変換(Transform)、ロード(Load)を行いますが、その処理の順番が異なります。


🔍 ETL(Extract, Transform, Load)とは?

データを抽出 → 変換 → データベースにロードする従来の方法

処理の流れ

1️⃣ Extract(抽出)
- データを外部システム(例: RDBMS, CSV, API)から取得
2️⃣ Transform(変換)
- データをクレンジング・正規化・集計し、分析しやすい形に整える
3️⃣ Load(ロード)
- 変換後のデータをデータウェアハウス(DWH)に格納

ETLの特徴

事前にデータを整理するため、DWH内のデータがクリーンで最適化される
古くから使われている方法で、従来のオンプレミス型DWHに適している
変換処理(Transform)が事前に行われるため、処理時間がかかる
データ量が多いと、ETLの前処理(変換)で負荷が高くなり、スケーラビリティが低い

ETLの適用例

🏦 銀行・金融: 取引データを整形し、正規化してからデータウェアハウスに格納
🏥 病院: 患者データをクリーニングし、分析しやすい形に変換して保存


🔍 ELT(Extract, Load, Transform)とは?

データを抽出 → そのままロード → 必要に応じて変換するモダンな方法

処理の流れ

1️⃣ Extract(抽出)
- データを外部システムから取得
2️⃣ Load(ロード)
- 取得したデータをそのまま データウェアハウスやデータレイクに保存
3️⃣ Transform(変換)
- DWH内で 必要に応じてデータを変換・集計・整形

ELTの特徴

データをそのまま保存するため、処理が高速でスケーラブル
クラウドDWH(BigQuery, Snowflake, Redshift)に最適
元データが保持されるため、柔軟なデータ分析が可能
ロード後に変換するため、未処理のデータが大量に存在し、ストレージを多く消費する
データの品質管理(クレンジング)を後から行うため、データの正確性に注意が必要

ELTの適用例

📊 ビッグデータ分析: 大量のログデータをデータレイクに保存し、後から分析
📈 クラウドデータウェアハウス: Snowflake, BigQuery, Redshift でのデータ処理


🔍 ETL vs ELT の比較表

項目 ETL(従来型) ELT(モダン型)
変換(Transform)のタイミング データをロードする前に変換 データをロードした後で変換
データの保存形式 変換済みのデータのみを保存 元データ(生データ)も保存可能
処理スピード データが多いと遅い 高速(スケーラブル)
ストレージコスト 比較的少ない 元データも保存するため、多くなる
適用環境 オンプレミス(SQL Server, Oracle)向け クラウド(BigQuery, Snowflake, Redshift)向け
データ品質管理 クレンジング済みで高品質 未処理データも含まれるため、品質管理が必要
リアルタイム分析 向いていない リアルタイム処理しやすい

🔍 どちらを選ぶべきか?

状況 推奨モデル
従来のDWHを使用(オンプレミス) ETL
クラウド環境(BigQuery, Snowflake, Redshift) ELT
リアルタイムデータ処理が必要 ELT
厳密なデータ品質管理が必要 ETL
データの事前処理に時間をかけたくない ELT

🔍 結論

ETLデータを変換してからロードする(従来型、オンプレ向け)
ELTデータをロードしてから変換する(クラウド向け、スケーラブル)

クラウド環境の進化により、現在は ELT が主流になりつつある。
特に BigQuery, Snowflake, Redshift などのモダンなデータウェアハウスを使う場合は ELT が適している! 🚀

Best regards, (^^ゞ